事前連絡は大事です!

 今週(※執筆時)の週間予報によると梅雨は21日から本気を出すそうです。そう言えば確かにその日から地元の週間予報、傘マークが並んでおりますぞ。やっとかい。ここでしっかり降って水瓶にしっかり水を溜めて欲しいと思います。取水制限だけは勘弁な!


 さて、ダムと言えば実はあの巨大建造物、人類の英知の結晶と言う事で結構観光地になっているみたいですね。大きいものっているのは、その大きさだけで人気を集めますから。


 有名な観光名所ダムと言えばやっぱり黒部ダムでしょうか? ダムを作る話で映画が出来るくらいですものね。そりゃあ有名に決まっています。

 地元にも大きなダムはいくつかあって、その大きさには感動するものがあります。上から見下ろしても下から見上げてもその迫力は圧倒的ですよね。


 ダムと言えば悲しい話がセットになる事も多いです。ダムのために過疎の村がひとつまるごと沈んでしまったりとか。ダムに自殺する人が飛び込むなんて事例もよく聞く話です。人の心を捉えて離さないのがダムの不思議な魅力とも言えるのかも。


 さて、そんなダムに関してこんなニュースが入って来ました。


 6月17日(※執筆時)、新潟県の滝谷森林公園にある加治川で水遊びをしていた男児と母親が流される水難事故がありました。親子は救助されて軽傷との事です。

 この事故の原因は約4.5キロ上流にある県管理の加治川治水ダムが、羽越水害50年の記念行事にともなって放流量を増やした事によるものでした。


 県河川管理課によると、17日午後2時ごろから45分間、放流量を一時的に減らして行事の参加者に放流の様子を近くで見せる「観光放流」をしたそうです。

 その後、高まった貯水池の水位を下げるため放流量を通常の2倍以上に増やしたのですが、この時、下流への事前連絡やサイレン警告などをしていなかったのです。


 ダムの放流で水難事故、これも結構耳にしますよね。大抵は避難警報を無視して遊んでいて大変な目に遭う事が多い訳で、そう言うニュースのコメント欄には自業自得の文字が多く踊る事になります。


 しかし今回は違います。警告を出さなくてはいけない行政側がその手順をすっ飛ばしているのです。これ、被害者側には全く落ち度がありません。完全な行政側の手落ちです。もっとしっかりして欲しいですよね!


 男児は流された直後に公園職員らが浮輪を投げるなどして救出され、母親は100メートル流されて自力で川岸に辿り着いたそうです。この事故で男児はひざにすり傷を負い、母親は低体温症と診断されました。

 通常30~40cmの現場の水深は、事故時は85cmほどあったと言います。同課は「観光放流は今回が初めてだった。下流に伝えるべきだった」と話しています。


 観光の為に放流する、ダムの魅力を見せるのは企画としては悪くないでしょう。勢い良く流れる水と言うのはとても魅力的で、いい見世物にもなります。放流に合わせて小さな虹が出れば完成度も高まります。


 ただ、それをするなら、まず大事なのは安全管理でしょう。見世物としてわざと水量を増やすのに、それで事故を起こすだなんて本末転倒です。本来はこう言うイベントだからこそ周囲への警告は事前に周知徹底させておかなければなりません。

 それを怠るだなんて初めての事だからと言う言葉は言い訳にもならないでしょう。安全意識の欠如は後に大きな事故をも起こしかねません。


 今回、被害者の親子が軽症で済んだのは本当に不幸中の幸いでした。この事故を警鐘だとしっかり受け止めて、今後はこう言う事がないように願いたいものです。

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