熱湯を甘く見てはいけません
押すなよ! 押すなよ! と言えば熱湯風呂ですが、今ではあまり見られなくなりましたね。昔とバラエティの作り方が変わって来て、体を張った芸人さんを今はあまり見なくなりました。ああ言うのがいじめに繋がるからとよく思わない人も増えているのでしょうね。
実際、熱湯風呂ってそこまで熱くないのでは? と言う話もありあます。熱くないのを熱く見せるからリアクション”芸”なんですね。とある番組で出川さんはあの熱湯風呂の温度は50℃だと言っておりましたけど。
50℃と言えばかなりの高温です。熱いと言う触れ込みの銭湯でたまにそう言う温度のお風呂がテレビで放送されていますけれど、そこに入れるのは訓練された歴戦の勇者だけでした。
50℃の温度でさえそうなのです。もしのそれ以上の温度の熱湯を体に浴びたら……。熱湯と言う言葉のイメージを私達は飲む前提で想像し、体に浴びると言う発想は薄いのかも知れません。少なくとも私はそうでした。
普段考えないそんな事を考えたのはこのニュース記事を読んだからです。
5月7日(※執筆時)、大阪府警は知人男性に熱湯をかけて死なせたとして、大阪市の無職重田幸男容疑者を傷害致死容疑で逮捕しました。重田容疑者は「お湯をかけたのは間違いないが、それで死んだとは思っていない」と殺意を否認しているそうです。
ここまで読んだ時の私の感想は、熱湯で人が死ぬんだ……。と、言うものでした。 熱湯でゴキブリが死ぬのは知っていましたが、それが人も同様だと言うイメージがなかったんです。容疑者もその発言の通りならまさか死ぬとは思っていなかったのでしょう。
署によると、重田容疑者は7日未明、アパートの一室で、ベッドに座っていた知人男性の肩から鍋に入った熱湯をかけるなどして死亡させた疑いがあるそうです。動機について「男性が失禁したのに腹が立った」と供述しています。
死亡したのは部屋で1人で暮らす60代くらいの男性とみて彼の身元を調べているそうです。
重田容疑者と被害者男性とは4年ほど前に知り合い、男性の体が不自由だったため約2カ月前から男性宅を訪れて介護していたと説明しています。事件後、近くの無人の交番に容疑者自身が「人を殺したかもしれない」と通報したのだとか。
この事件の背景についてニュースコメントでは色々な憶測が流れていました。状況が不自然ですからね。それはやはり気付く人は色々気付くのでしょう。
まず、被害者と容疑者は4年ほど前に知り合った赤の他人である事。容疑者が無職である事。2ヶ月前から男性宅に訪れ介護していたと言う事。介護していたと言うのは容疑者の言葉なので鵜呑みにするのはよくないのかも知れません。
そもそも被害者男性に身寄りはなかったのでしょうか? 勝手に家に転がりこんで勝手に世話をしていたのではないか? と言うコメントもチラホラと見受けられました。勝手に世話をして被害者男性の貯金なり年金なりを食い物にしていたのではないかと言う意見もありました。有り得そうで怖い話です。
確かに失禁されたら腹も立ちます。それが体が不自由故の失態だとしても。
ただ、怒って浴びせるにしても熱湯である必要はなかったでしょう。冷水で十分です。そこには死ぬまでの想定はしていなくても、火傷くらいは負わせてやろうと言う意志があったのかも知れません。
このニュースを知って熱湯の恐ろしさを改めて実感しました。危険は身近な所にも潜んでいるものなのですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます