医学の進歩ってすごい
ドラえもんって漫画がありますよね。アニメにもなりましたし、毎年のように春になれば映画もやっています。日本国民の殆どが知っている国民的作品です。勿論私も知っていますよ。当然です。うふふ。
ドラえもんと言えば未来の道具でのび太くんを手助けするのがお約束ですが、その未来の道具では時折謎の薬が登場していました。のび太くんはそれを水なしで飲むんですよね。これはすごい。今でも薬を飲む時に水を必要とする私から見たらとても信じられない事でした。んまぁ、漫画の登場人物ですし、そのくらいのチートはね。
って言うか言いたいのはそこではないのです。人が薬を飲むだけで本当にそんな事が出来るのか? 出来ちゃっていいのか? と、そう思ったのですよ。未来の薬って万能過ぎない? んまぁ、漫画の登場人物ですしねぇ……(ふりだしに戻る)。
そんな未来のお薬と違って今のお薬は病気を治す事に使われています。肉体的に、精神的に。西洋医学のお薬は作用、副作用があって、ある症例に効果があっても別のところでは障害になったりします。中々上手く行かないものですね。
別の意味でのお薬は人間の限界を超えさせてはくれますが、これもまたリスクが大きいのですね。そちらにはあまりお世話になりたくありません。
で、そんなお薬事情ですが、これは効果的な新薬を開発出来ればお金になります。ビッグビジネスです。何故なら人は誰もが病気になり、救われるためならどんどんお金を使ってくれるからです。誰だって死にたくありませんものね。
巨額なお金が動く、優秀な頭脳が集まるとどうなるか、単純にこれまで難病とされていた病気の特効薬が生まれる事になる訳です。医学の進歩ですね!やった!
で、ここからが本題です(長い)。今回取り上げるのはそんな画期的な薬がどうやら完成したっぽいと言う話題です。
ムコ多糖症と言う遺伝性難病のひとつにハンター症候群と言うのがあります。
ムコ多糖と言うのは細胞同士の接着に使われるもので、常に合成と酵素による分解が繰り返されているのですが、この病気の患者は生まれつきこの酵素が生産出来ないか働きが弱い為、不要物が細胞内に蓄積してしまいます。
その結果、気管支や心臓の病気、肝臓などの肥大、関節のこわばり、知的障害など全身に症状が出てしまうのです。
ハンター症候群は男児にのみ表れるのが特徴で、国内では年間5~10人が病気を持って生まれ、現在は200人弱の患者がいると推計されています。
この病気、かつては未成年で死亡する患者が多かったようですが、現在では必要な酵素を供給する点滴薬のおかげで体の症状は改善出来るようになっているそうです。
しかし、脳には有害物質の流入を防ぐ為に決まった物質以外は血管の壁を通さない厳重な仕組みがあります。その為に今までは酵素を脳に届ける事が出来ず、知的障害の進行を止める事が出来ませんでした。
この病気の患者の7割ほどが重度の知的障害を伴っていると言われます。症例としては4~5歳頃から障害が進行して、最終的には意思疎通が出来なくなるのだとか。
そんなこれまで治療法がなかったこの病気による知的障害の改善を試みる薬の治験を、製薬会社JCRファーマがこの3月末(※執筆時)から始めるそうです。
これは薬を点滴で投与し、脳の血管の「関門」を通過させて神経細胞に届ける技術を開発した成果で、今後、アルツハイマー病など他の脳神経疾患の治療薬への応用が期待出来ると言う話です。
この薬、動物実験では既に効果が確かめられているそうです。
専門家の先生によれば、初期に投薬を始められれば、症状が改善する可能性があるとの事。
この会社が開発したのは脳の血管に本来通せないものを通す技術と言うものですね。これはすごく画期的な事なのだそうです。応用が効く技術の開発って素晴らしいですね。
今後、この技術を使った画期的な治療法がいくつも生まれるのかも知れません。夢が広がりますね。まずは取り敢えずの第一歩、この治験が成功する事で難病に苦しむ人が少しでも減りますように。
しかし医学の進歩はすごいなぁ。願わくば、これらの治療方法がそこまで高額にならない事を。医学の恩恵がより多くの人に届きますように。
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