David bowie編

『Space oddity』

 デヴィッド・ボウイのデビュー曲。映画『2001年宇宙の旅』を見て、インスピレーションを貰ったらしいです。

 宇宙実験に参加するトム少佐と、管制塔の会話で構成される物語調の曲。

 ラストの解釈は聞く人次第、ある意味解釈が難しい曲。といっても、同じくデヴィッド・ボウイの曲『ライフオンマーズ?』に比べれば簡単かも。


『Space oddity』作詞・デヴィッド・ボウイ


 管制塔よりトム少佐へ……管制塔よりトム少佐へ……


 プロテインピルを摂取し、ヘルメットを装着せよ。


 管制塔よりトム少佐へ……直ちに点火のカウントダウンを始めよ。


 神の愛とともにあらんことを……


 

 こちら管制塔、トム少佐へ。


 君は本当に偉大なことを成し遂げたんだ。


 新聞社は君の来ているシャツでさえ知りたがるだろう。


 今こそ、恐れずにカプセルを切り離すときだ。



 こちらトム少佐、管制塔へ……


 私は今ドアを開け外への一歩を踏み出した。


 とても奇妙な空間を漂っているようだ……


 星たちは地上から見るのとは大違いに見えるよ。


 

 ここで今、私はブリキ缶の上に座っている。


 世界の遥か上で……


 地球はとても青く、


 私はそれを見ることしかできない……




 私は百万マイルを超えてきた。


 だけど心はとても穏やかなんだ。


 宇宙船はまるで、どこに行くべきか知っているように私を導いてくれる。


 妻に伝えておいてくれ、私は彼女をとても愛していると……知っているだろうがね。


 

 管制塔からトム少佐へ、君の回線が途絶えた、なにかあったのか?


 聞こえているか、トム少佐よ?


 聞こえていないのか、トム少佐?


 おい、聞こえているのかトム少佐……!


 聞こえて……



 

 ……私はブリキ缶の周りを漂っている。


 月の遥か上で……


 地球はとても青く、


 私にはなにをすることもできない……


***


 ラスト、管制塔とトム少佐の視点が切り替わるところが技巧的でカッコいいです。


 


 



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