第8話 会話 かいわ
「うーん……」
母との会話の後、私は自分の部屋へと戻っていた。さっきの会話でお爺様の言っていた事が何を指していたのかは、理解出来る。
「でも……」
なぜ、私や
それに、
しかも、その『関係のある人』はお母様やお
それは、母がさっき言っていた言葉で分かった事だが……。
『そういえば
「それって、どういう事だろう?」
ここまであの『
「
「わっ、わぁっ!」
突然声をかけられその場で体をビクッとさせ、飛び上がった。
「もっ、申し訳ございません!」
しかし、私の反応が予想外だったのか、
「あっ、
「どうかされたのですか? 先ほどから声をかけていたのですが、返事がおざなりになっておいででしたので」
「えっ、あっ……すみません。ちょっと考え事をしていたもので」
「そうですか」
いや、でもさすがに……何も知らない
「そうですか。あまり無理をなさらないでください。もうお休みになられるお時間ですので」
「えっ、もうそんな時間!?」
「はい。旦那様がこの時間にまだ電気がついているから……と心配そうにおっしゃられておいででしたので」
「えっ、お父様が?」
思わず開けてしまった窓を閉めながら、
そう、父はそう言った事を普段はあまり口にしない。本当に今日は、本当にお父様やお母様の色々な一面を知る日である。
そのキッカケが『
でも、そうなると、やはり「あの『
「あの、
「はい?」
「確か、お父様の名前は『
「はい。そうでございます」
「それで、お母様の名前は……」
「奥様は『
なんでこんな大事な事を忘れていたんだろうか……。
「
「そういえば昔、奥様から聞いた事があるのですが」
「はい?」
「実は、奥様のお母様。
「えっ……」
さっきの話で母は、その事は一切言っていなかった。しかし
これに私は、
「どっ、どういう事?」
結局のところ、私自身が直接その『
「…………」
そうこれは……私に顔がそっくりの孫が生まれる少し前の……いや、もっと先の話だ――。
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