第37話 3人の温み



「えーと。」




今はもう23時半を回ってる頃だ。

とりあえず出てきたものの、今帰ったらダクネスがぁんぁん言ってたらどうしよう…。


泊めてもらったほうがよかったかなぁ。

まぁいまさらだし、とりあえずゆっくり帰りながら考えよう。

私もわりと考え無しだなあ。


自分の浅はかさにほとほと呆れながら夜のアクセルを歩く。


それにしてもカズマはちゃんと出来るんだろうか?

私が搾りすぎてるから元気ないんじゃないかな?

っていうか起つの?!


そんなことをつらつらと考えているともう少しで屋敷だ。


怖いなぁ…

でもダクネスもずっとずっと我慢してたんだし。応援してやんなきゃ。

うん。

どんな顔して入ろう?

ってか玄関でシてないよね……怖い‼

さすがにダクネスも玄関では無いだろう!

あっ。でも私今日したよね…。

あぁぁ。どうしよう…?


とっくに着いてしまった門の前で

うろうろうろうろしながら考えてると


「めぐみん? めぐみん帰ったのか?」


とダクネスの声が。

とっさに門に身体を隠し

そっと覗くと、玄関前でダクネスが立っていた。


何してんの?! もぅ終わったの?淡白ね?!


きょろきょろしてるダクネスに、そーっと門から顔を出した。


「めぐみん!よかった!心配してたんだぞ?」


近づき私の手を取る

冷た!


…………待っててくれたの?




「ダクネス?……もしかして外で待ってました…?」


私が聞くと、ダクネスは挙動不審気味に


「い いや。待ってはいないぞ‼ 今覗いてみただけだ。」


と。


……………………何してんの。


「ダクネス?まさかとは思いますが…もしかして……ヤってない?」


明らかに焦ってるダクネス。

……………。


「い い いや。私は今日はダメな日で……」


「嘘! 何やってんですかダクネス?!

あんだけヤりたがってたじゃないですか?!

カズマを愛してないんですか?!


…何を………ほんとに何やってんのよ?! お姉ちゃん!」


ほんとに……腹が立つ。涙が出る。

あんなに……あんなに……もぉぉ!


「めぐみん?すまん……。」


「なんでお姉ちゃんが謝るのよ?! もう!……もぉぉ!」


「……お前が……泣いたら嫌だから………………すまん。」


「今もう泣いてるよ‼

お姉ちゃんと一緒に居たいの‼

分かんないの?! ずっと一緒がいいの‼

だから………だから…

私と同じ位置に居て欲しいのに………」


「………すまん。」


「……謝らないで‼ 」


「……………ごめん。」


「もぉぉ!莫迦姉貴! もぅ…


………………愛してる………。

…ごめんなさい……」


ダクネスを抱きしめて号泣した。




莫迦姉貴め…。

私のことを一番に考えて…………

自分はいつも一番最後で……。


ごめんなさいお姉ちゃん。

愛してるわ。

ずっと ずっと一緒に居てね。



****************



「カズマ? ちょっとそこになおれ。」


居間でモジモジしてるカズマをまず正座。


「何やってんですか?」


「えー。………………すいません。」


「謝らないで‼ ちゃんと説明しなさいカズマ。 なぜダクネスとシてないんですかー?」


「う。 なんでって言われても……。」


「はっきりしなさい!このでかちんが!」


「……それ褒めてないか?」


「うるさい‼ 犯してでもやりゃぁよかったのに。 その方が逆に悦ぶでしょうよ?! 」


「お前無茶苦茶言うなぁ。」


カズマが困っている。

ダクネスは終止うつむいて指をこねくりまわしている。



「………もぅいいです。

カズマ?明日は……もう今日ですね。

朝早いのでしょう?何時に出ますか?」


「そうだな……5時くらいでいいんじゃないかな?」


「わかりました。ちゃんと起こします。

準備は出来ていますか?

何か欲しいものはありますか?」


「もう出来てるよ。大丈夫。」


「そうですか。

じゃぁもう寝ましょう。」


「う…ん…。そうだな。

早く寝ておこう。どうなるかわかんないし。」


「ダクネスも。モジモジしてないで。

寝ますよ。上がりましょう」


「…わかった行こう。」


3人で二階に上がった。



****************



「……で?」



「で?ってなんですか?」



「いやいや… なんでお前らが俺の部屋に…? 寝るんだよな?」


「寝ますね。間違いないです。寝ましょう。早く。早く寝転べ。」


「えぇっ?! 命令された?! 」


カズマをベッドに押しやる。


「真ん中に寝てくださいよ?

ダクネスは左に。早く寝ろ!」


「はっ はい。」


素直に従うダクネス。可愛い。


「ちょっと待て! ちゃんと服を脱げ。」


「はっ はい。 えっ?! 服を…?」


「服を脱ぐんだ。…よいしょっと。」


私は無造作にワンピを頭から脱いで 、ブラを取ってショーツも脱いだ。

カズマの右手に潜り込む。


「えっ?! えっ?! え?! 」


カズマもダクネスも焦っている。

知らない。


「早く脱いで寝ろ‼パンツもだ‼早くしろ‼」


ダクネスは納得いかない風にしぶしぶと脱ぎ始めた。


「カズマ?……あんまり見ないで……?」


ガン見のカズマが目線をそらす。


「すっ すまん! つい見とれて……」


ダクネスが紅くなる。

うっすら瞳に涙が溜まっている。

ほんとに綺麗な身体。ヴィーナスみたい。


手で前を隠し、おそるおそるカズマの左に潜り込む。


「えーと。 これはどんなシチュエーションなんだ?」


明らかに手のやり場に困っておたついてるカズマが困り顔して言う。


「あなたの望み通りハーレムでしょう? よく言ってたじゃないですか。」


「いやっ これは…なんとも……身体に悪いというかなんというか……」


「なんで身体に悪いんです? 私たちの裸がそんなにやですか?」


「嫌なわけねぇよ‼ 二人の綺麗な身体前にして、身体に良いわけないだろうよ?! もぅいろいろ大変だよ?! 」


カズマが両手をあげて嘆息する。

私は耳元にささやく


「じゃぁ我慢しないで 私たちを好きにして?


その代わり、忘れないでくださいね。

あなたをこんなにしてまで愛してる女が

二人も待ってることを。

ちゃんと真っ直ぐに無事に、私たちの元に帰ってきてくださいね。

お願いします。」


「めぐみん……」


「わたしだって嫌です。3Pなんて。

でも、ダクネスと同じ位置に居ないのはもっとやなんです。

私はあなたを愛していますけど、ダクネスも愛しています。

ダクネスもあなたを愛していますが、私のことも本当に愛してくれてるんです。

お姉ちゃんを置いて行かないで?

お願いします…。お願いします。」


「……めぐみん………。

お前は本当にダクネスが好きなんだなぁ。アクアもだけど …。」


「好きですよ? アクアともダクネスとも結婚したいくらいです。」


ダクネスが笑った。


「はは。私もそう思ってた。いつかエリス様にお許しをいただこうと。」


それにカズマと二人で笑う。


「ははは。エリスじゃダメだよ。

あの子堅いからさ。どうせ許しを請うならアクアにしときな? アクシズに改宗してさ。あのドS教徒に。」


「そ それは私としてはやぶさかではないが……いやいや! エリス様に洗礼を受けた。私は一途なのだ。」


「ははは。知ってますよダクネス。

あなたほどの一途な女の子はそうは居ません。保証します。」


「そうだな。みんななんだかんだ言っても迷うことだらけだけど、お前のドMは絶対にブレないからなぁ。」


「んん―っ ドM言うな‼」


顔を紅くして抗議するダクネスの右手を、カズマ越しに取り


「ダクネス?怖いですか?」


かすかに手が震えている。


「…怖くない……と言えば嘘になるな。

確かにちょっと怖い。けど、

お前が居てくれるから大丈夫だ。

ありがとう。」


「…なぁめぐみん?」


カズマが目をつむり声をかける。


「なんですか?」


「さっきから、お前の胸が俺のお腹を刺激してんだけど……大変だぜ?」


「当ててるの。わざと。我慢しないで?」


「我慢出来ねぇよ?! とっくに。ほら?触ってみ?! 」


私はダクネスの手をカズマのに持っていき、握らせる。


「――――?! 」


ダクネスが驚愕する。可愛い。


「そのまま上下したげてくださいな。カズマ?我慢しないでいいから、ダクネスも触ってあげて?」


「…う。うん… ダクネス触るぜ?すまん。」


「謝らずガツガツいきなさい!私にしたみたいに。ヤっておしまいなさい。」


「お前ラスボス?! 怖ぇよ?! 」


「うるさい‼ 四の五の言わず手を動かせ!」


カズマが納得してない顔でダクネスの豊かな胸を揉む。


「すげぇ。間近でずっと触りたい触りたいって思ってたけど、いざ触るとなんかもぅ……神がかってんな?」


「…は……ん…。」


ダクネスが真っ赤な顔で喘ぐ

気持ち良さそう。

カズマがすごいピンクの乳首の輪郭を舌でなぞる

ダクネスの身体が大きく波打ち細やかな痙攣を繰り返しながら、その刺激に耐えている。

布団は…ぐっしょりになってる。

すごい。すごい可愛いダクネス。


「……はぁ……ぁ…だ……だめ……はぁぁ……あん…カズマ…!だめ……いく…いっちゃう……」


乳首舐めてるだけなのに…

なんて敏感なの?

身体中真っ赤になってる。

可愛すぎる。私も…我慢が……


「ぁぁん…あん…あぁぁぁいく‼」


激しく痙攣するダクネスの股間からブシャぁっと音をたて凄い勢いで愛液が噴き出す。凄い。イっちゃった。

こんななんだ?! 私も?


「まだ乳首だぜ?! ダクネス?

大丈夫かよ?」


ダクネスは息も絶え絶えに


「……して…お願い…もっと……して?…」


可愛いぃいダクネス!なんて可愛いの?!

私が我慢限界よ?!

もぅあそこがジンジンしてきゅんきゅん来てる。愛液垂れてるし。


「カズマ? 私も…限界みたい……。 して?」


カズマが私に向いてキスをする。

うわっ。

舌で口の中かき混ぜられる度にあそこからなんか出てる‼

もぅたまんない!


「ダクネス? 私も触りたい。いい?」


ダクネスは上気した顔で微笑む


「……いい。きて。」


私は堪らずカズマを飛び越えてダクネスの胸の中へ。

うわぁ柔らかい‼

愛しくて死んじゃいそう。


ダクネスの胸を揉みながら乳首を軽くかみかみする。

私がされて気持ちいいこと全部したげる。


ダクネスは弓なりにのけ反って痙攣する。

何度でもイってね。お姉ちゃん。

大好き。


私は下におりてダクネスの股間に顔を埋め、硬く充血したダクネスのクリトリスを舌で転がしながら何度も吸い上げる。


ダクネスは舌を出しよだれを垂れ流し、何度も何度もイく。


「お姉ちゃん。大好きよ。イってね。何度も。何度でも。」


もはや何度イったかわからないほど痙攣を繰り返すダクネスは、とろんとした顔でカズマのを握り、懇願した。


「……カズマ? めぐみんをこれで……お願い…」


夢中でダクネスのあそこに顔を埋め舌や指でダクネスをイかせる私は、無防備にカズマにおしりを向けていた。そこにカズマが硬くておおきいものを突然突き立てた。


「あぁあぁぁぁぁぁぁ!」


私は突然の爆発的な気持ちよさに驚き、カズマのひと突きでイってしまった。


「……もぉぉ!カズマのバカ‼

イっちゃったじゃない?! バカ…ぁん……ぁん…突かないで……ぁんだめ……だめ……ぁん……ぁん…出ちゃう…だめ…だめぇえ!」


またイってしまった。だめ。抗えない。

凄い 凄い気持ちいい。

お姉ちゃんも……


「カズマ? お姉ちゃんにも……挿れたくないですか?……」


私はダクネスの背中に回り、両足を手で開かせ言った。


綺麗なダクネスのあそこがひくひくと動いている。

身体はちゃんと待ってるね。


カズマは息を飲み

ダクネスの足を開かせた私にキスをしながら、ダクネスの膣穴に自身をあてがった。


キスをしながら、カズマは私に頷くとゆっくりと腰を進める。


「―――‼」


ダクネスの身体が硬直する。

私は


「痛い? 大丈夫?」


と聞くがダクネスは首を横に振り


「…凄い……凄い気持ち…いい……。」


と答える。

私はそれを聞いて安心して


「じゃぁもっと早く深くしてもらいます。」


とカズマの腰を両手で持ち力いっぱい自分のほうに引き寄せた。


「あぁぁぁ!……だめっ……イっちゃっ……あぁあぁぁぁぁぁぁ……」


ダクネスが激しくガクガクと震える。

可愛い。だけどやめてあげない。

私はカズマの腰に回した手を激しく動かす。

やだ。私までイきそう。


「は…ぁん…あぁぁぁん……だめぇ…あぁぁぁ…だめえっ…イ…イっちゃ……あぁぁぁう…ぁん…ぁん…ぁん…イく…いっちゃう‼…イくぅぅ…あぁあぁぁぁぁぁぁ…」


ダクネスが私のほうにばったりと倒れて動かなくなった。気絶したの?ダクネス?

見ると完全に意識を失ってる。


私はダクネスをゆっくり横たわらせて身体中にキスをした。

最後に唇に。

良かったねお姉ちゃん。嬉しいよ。


「カズマ。ありがとう。」


カズマは紅い顔で頭をかいた。



****************



カズマ……



ダクネス……



ああそうか。

結局3Pしちゃったんだった。



今何時だろ……


……4時半か…起きなくちゃ。


カズマの腕を抜け出し服を着る。


ダクネスは幸せそうにカズマの左腕に抱かれて寝てる。

もうちょっと寝かせてあげたいな。


可愛かったなぁ。ダクネス。

本当に綺麗な身体。

また触りたい……


……ちょっとだけ…。


乳首をつついてみる。


「は……ん…」


本当に敏感なのね。

んじゃ乳首をはむっ……


「ぁん…だめ……カズマ…」


可愛いいいぃ‼

よーしじゃぁクリを…………こりこりっと。


「あぁぁぁん‼……ぁん…だめ‼…あぁぁぁ‼…いく‼……いっちゃう‼…あぁぁぁん‼」


「………何してんだ?……」


カズマが起きた。ちぇっ。


「てへ。可愛くってつい。」


「百合に目覚めた?! 」


「はいはい。服を着て準備してくださいね。ダクネスも起こします。」


カズマはノロノロと着替えだす。


「ダクネス?ダクネス?起きて?行くよ。」


「…うーん……わかった。」


ぼーっとしてるダクネスは服を着てないことも忘れてるだろう。


着せ替え人形のように服を着せて、ふらふらの足をちゃんと立たせて、玄関へ。

そういえばさっきイかせちゃったしね。脚がおぼついてない。


冒険者服を着たカズマが、


「じゃぁ跳ぶぜ。掴まって。」


3人でウィズの店に跳んだ。


****************



「ウィズ!待っててくれたのか?さんきゅ。」


跳んだ先ではすでに準備を整えたウィズがにこやかに立っていた。


「ウィズおはようございます。

クソ悪魔は何処に行ったのです?」


ウィズは困ったような笑顔を見せ


「バニルさんは魔界の門を開いてから、旧友のベル・ゼブブさんに強引に連れ去られました。

なんでも同窓会をするとか……。」


「なんだそりゃ?! 飲み会すんのか?呑気な奴だなぁ。」


「いえ。本人は非常に嫌がっておりましたよ?ロクな奴等が居ないから大変な騒ぎになるそうで…。

あっ。カズマさんにこれを渡すようにと。」


ウィズはリュックサックから一枚のカードを取り出した。


「なんだこりゃ?……おてつだい券?」


「それはバニルさんを一度だけ召喚出来るカードだそうです。危ないときに使えとのことでした。

それと、伝言です。

[先を見通す悪魔が預ける。もしも何かに迷うならば、お前の信念のままに進め。それですべて上手くいく]

だそうです。」


「ふーん…。分かったよ。そうしよう。

じゃぁそろそろ行こうか。

案内は頼んだぜウィズ。」


「はい。お任せください。」


カズマが行ってしまう……

ダクネスも悲しそう。


「ウィズ?カズマがバカなことしようとしたら止めてくださいね?

すぐに命を捨てようとする大馬鹿ですから……。」


「わかってますめぐみんさんダクネスさん。

必ず連れて帰りますね。」


とにっこり笑う。

私はカズマの前にいき思いきり抱きしめてキスをした。


「……帰ってきてね。お願いだから…。…もぅひとりにしないでね。

愛しています。カズマ。」


「わかってるよ奥さん。

必ず帰るよ。」


ダクネスがすごすご来て


「……カズマ? 私は…

お前の居ない世界で生きていく自信がない。

お前が帰らなければ、自ら命を断つ。

私もお前と共に逝こう。

だから…私を死なせたくないと思ってくれるなら……必ず帰って来い。

お前は私のすべてだ。心から愛している。」


「ありがとうダクネス。

お前は絶対に死なせない。

必ず帰るさ。お前を愛してる。」


ダクネスが抱きついてキスをする。


「じゃぁ行くぜ。パイ頼んだぜ?

行ってきます。ウィズ頼む。」


「はい。地獄の門へ跳びます。

それでは。」



歪んだ空間に二人が消えた。



必ず。 必ず無事で。

お願いします。あのひとを護ってください。お願いします。


お願いします。



****************


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