No.30『つくってうひゃほい』

佐原「つくってぇ~」


根岸「ウヒャホッ~イ」


佐原「良い子のみんな、こんにちは!」


根岸「こーんにーちはー」


佐原「今日も、つくってウヒャホイの時間がやってきちゃったよ!」


根岸「やってきちゃった!」


佐原「まずは、みんなの大好きな、リサイクルの歌でオープニングスタートだ!」


根岸「オープニングの前に挨拶があるなんて、新しいや!」


佐原「リ、リ、リサイクルッ♪ リリリリリリリリリサイクルッ♪」


根岸「イエイ!」


佐原「リーリリリリリリサイクルッ♪」


根岸「ヘイ!」


佐原「ギターソロ、カモン!」


根岸「ギターソロ!?(合いの手)」


佐原「鼻歌ソロ、カモン!」


根岸「~♪」


佐原「センキュー! ありがとー! ありがとー!」


根岸「ありがとー!」




佐原「さて、というわけで、よいこのみんな、こんにちはー!」


根岸「毎回思うけど、ノリにくい歌だね」


佐原「やぁ根岸くん、今日もゴキブリみたいに元気だね!」


根岸「うわぁおにいさん、のっけからひどいや」


佐原「略してゴキゲンだね♪」


根岸「そんな言葉じゃないと思う……」


佐原「さてさてー、じゃあ根岸くんに質問だ、今日は何を作るでしょう」


根岸「えー、そんなー、ヒントもなしにそれは難しいよおにいさん」


佐原「ふふ、ヒントなら目の前にあるじゃないか」


根岸「え。 あれれれ、ほんとだー」


佐原「今日は、このいらないものを使って、ゴミを作るよ!」


根岸「トイレットペーパーの芯に、空になったティッシュ箱で……ゴミを!?」


佐原「そう、これはこのままでもゴミだけど、ちょ~っと工夫すると、もっとゴミになるんだ!」


根岸「おにいさん、それはなんか、なんか……よくないよ、楽しいものを作ろうよ」


佐原「何を作ったって最終的にはゴミなんだよ、根岸くん」


根岸「真理!」


佐原「ゴミを使って、ゴミを作る、究極のリサイクルだね」


根岸「変化してない!変化してないよ! ゴミのままだよ!」


佐原「そんなことないよ根岸くん、じゃあ一緒に作ってみようか」


根岸「ゴミを!?」


佐原「まずはこのトイレットペーパーの芯を――」


根岸「(あ、でも横には絵の具やのりも置いてある……やっぱり何か作るんだ)」


佐原「ゴミ箱へポイっ!」


根岸「捨てちゃった!?」


佐原「こうやってゴミ箱に投げて入れるゲームができるんだ!」


根岸「わぁ、おもしろそう! ぼくもやってみたい!」


佐原「うん、残念ながらさっきの芯が最後の一個だったんだよ」


根岸「えぇぇ!そんなぁ!」


佐原「トイレットペーパーの芯なんてそうそう何個もあるものじゃないしね」


根岸「うぅぅ、確かに」


佐原「じゃあ今日のつくってウヒャホイはここまで、みんな、またね~」


根岸「待ってよおにいさん、こっちのティッシュ箱は?」


佐原「おっと、まだゴミが残ってたかー」


根岸「ゴミ言うなし!」


佐原「これはね、このままでも貯金箱として使えるんだ」


根岸「わぁ、コイン投入口がおっきいや!」


佐原「さらに箱を潰すと、フリスビーみたいになるぞ!」


根岸「わ、わ、たのしそー!」


佐原「というわけでゴミ箱へ、えいやっ!」


根岸「すごいや! ホールインワンだねおにいさん!」


佐原「だろう? じゃあ今日はここまで、ハイ終了」


根岸「ところで用意してあった絵の具やのりはいつ使うの?」


佐原「根岸くん、きみはまだ子供だからわからないだろうけど……」


根岸「え」


佐原「絵の具も、のりも、使わないまま大人になるまで持ってたらゴミになるんだよ」


根岸「カピカピに乾いてる!」


佐原「というわけでゴミ箱へポイッ!」


根岸「わぁ、すっきりしちゃった!」


佐原「というわけで、今日のつくってウヒャホイは、部屋や押入れの空間をつくったよ!」


根岸「わあい、何でもできるスペースができちゃった!」


佐原「それじゃあみんな、まったねぇ~」


根岸「ばいばーい!」





閉幕

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