雪の舞姫

空舞う雪の美しさを知る人よ

あなたはこの雪の恐ろしさまでを知っているのだろうか?

確かに

空舞う雪は美しい

青い天空から降る雪は

まるで意志を持つかのように

互いに交わり

言葉を交わし

私へとたどり着く

しかし

灰色の空が遣わす舞姫は

私の吐息の温もりさえもからめとり

激しくも艶やかな姿態で

私をとりこにする

私をあざ笑うかのように雪は流れ

天の遣いを連れていく

美しさの後に残った青い空を

私は見上げ 長く息を吐くのだ

喜びなのか

悲しみなのか

わからないまま

私は長く息を吐くのだ


また雪が降り始める

ああ この雪は私に何をもたらすのだろうか?

安堵だろうか?

恐怖だろうか?

彼が知らせた雪の恐ろしさを

私のもとへと運ぶのだろうか?


また雪が降り始める

冷たい風に乗って雪が舞う

あなたはもちろん、私もまだ雪の恐ろしさを知らない



              ~雪の舞姫~

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