咲かない、つぼみ

たぶん僕等は恋をしていた 間違いなく恋をしていた

恋に真剣だった だけど僕等は愛してなかった

恋はしていたけれど けして愛したりはしなかった


若さ故の憧れか 恋をすることに夢中になって

熱孕まぬ想い抱えたまま 立ち止まることすら忘れていた


欲しかったのは恋心で 欲しかったのはその言葉で

“僕等”であることに何の意味もなかった

声の中で疑問持ち続けて それでも恋に未練を感じたのは

互いに先を見つめすぎたからだろう

何もない空っぽな恋なのに その先の不安までも現実だと思った




最後の最後に少しわかった

思い出を振り返ればそこに 笑顔の僕がいた

君をきちんと愛していたなら

行為に満たされるのではなく 君自身を求めていたならば


無知な僕の過ちだろう 僕等の名前などどうでもよかった

そこに2人でいることだけが たった一つ真実で重要だった


愛せなかったのはきっと本当 幼い僕が見た幻想だった

気持ちのついてこない 型ばかりの恋だった

そんな意味のない恋が終わる瞬間 僕が知ったのは

この胸に生まれはじめたちっちゃな感情

何もない空っぽな恋なのに 

許されぬ愛のつぼみを見つけてしまった




見つけたつぼみ 育てることも叶わない 

いっそ摘んでしまおうか



欲しかったのは恋心で 欲しかったのはその言葉で

“僕等”であることに何の意味もなかった

そんな意味のない恋が終わる瞬間 僕が知ったのは

この胸に生まれはじめたちっちゃな感情

何もない空っぽな恋なのに 

許されぬ愛のつぼみを見つけてしまった




              ~咲かない、つぼみ~


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