ちいさな戦い
初めて覚えた安堵感
これが安心なんだと 僕は泣きながらふるえた
全てをさらけ出し 僕は僕になった
どれだけの関係を崩してきただろう?
僕が僕であることは全てから拒否されて
そう 何もかもから拒否されて
僕になりたい気持ちと なってはいけないという抑制とが
小さな僕のからだの中で戦っていた
行き場 見失った少年 どこに向かうのだろう?
両手広げて迎えるのは 黄泉の国
どうしようもなくなったら死ねばいい
それだけが 僕の中の たった一つの道理だった
初めて覚えた安堵感
失うことを覚悟したとき 君が僕に与えてくれた
生きて。
必要とされることの心地よさ
愛されることの尊さ
君と笑いあうことが
君に叱られることが
君が心配してくれることが
本当の僕を導き出した
その君を失い また僕は安心という言葉を忘れてしまった
~ちいさな戦い~
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