第74話 秋葉原探訪(その13)
「ご主人様、メイド喫茶に執事喫茶、妹カフェとアレ系風俗が止まる事を知らないのですが……流石に“兄貴カフェ”だけは誰もやらないでしょうね」
「いや、わからんぞ。こっそり存在しているかも知れない。店内がアスレチックジムで、プロテイン入り紅茶とか」
「湿度が高そうな場所ですね……嫌すぎる」
「それ、昔ワシが勧めた事あるんだけどね」
「マテやコラ鍛冶屋の神」
「流石に客層が合わないから、と苦笑いされながら断られたけど、意外と当たるかもしれんぞ」
「そう言うのは新宿二丁目でやって下さい」
「かなやごさまー」
たつこが手を挙げた。
「“こたつかふぇ”とかいうのはどうでしょう?」
「コタツカフェ……だと……っっ」
B子が思わず息を呑んだ。
「店内にコタツを置いて、その上でみんなで鍋を突くのか……ほぅ」
「それってただの居酒屋じゃん」
感心する老人の横でご主人様は傾げた。
「季節限定過ぎて単体の商売としては厳しいかも」
「しかし冬の企画としては使えるじゃろ。店長どうかね?」
金屋子神はカウンターに居た、店長と思しき青年に声を掛けた。
「コタツカフェ、ですか?……それ、昔自分も思いついた事あるんですよ」
「やっぱし」
「でも、コタツにメイドという組み合わせがシュールすぎる上に、回転率悪そうなので諦めました」
「あー、そうだのぅ。コタツに入ったら誰も出なくなるわなぁ」
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