第493話凡聖同居龍蛇混雑

凡夫と聖人が同居している


「悟りの世界は清も濁も併せ呑む素晴らしい世界」

「そういう世界には、天にも登る龍がいるかと思えば、地面を這い続ける蛇もいる」


※「南方にはどのような仏法があるか」という文殊菩薩の問いに対して、答えた無著禅師のことばという。


つまり、心は常に揺れ動く。

悟りの中で、龍が天空を飛び回り、蛇が地面を這い続ける。

人は迷い続けるものだと思う。

何しろ一日の中でも、ご機嫌な時もあるし、不機嫌な時がある。

同じものを食べても、美味しい時もあるし、そうでない時もある。


そんなことを思って、観音様の像を見ていたら、

「しっかり、落ちついて、理由を考えなさい」と、言われたような気がした。

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