み~ちゃんの異世界放浪記 その肆
ルカの王宮生活記
僕は毎日フカフカのベッドで目が覚めるのです。覚めると言ってもニーアさんに起こされるのです。
僕を起こすと言うより、一緒に寝ているレーネちゃんを起こしに来ているのです。
レーネちゃんはなかなか起きないのでニーアさんのお手伝いをするのです。レーネちゃんの顔をペロペロ。
「うーん。るか~、おちゃよ~。にーあも~」
「レーネ様、おはようございます。ルカ、いつもありがとう」
「みゃ~」
この後、レーネちゃんと朝のモフモフ、チュッチュッをするのが日課なのです。凄く嬉しいし、お姉ちゃんを思い出すのです。
レーネちゃんと一緒に朝ご飯を食べてから、レーネちゃんのお母さんに朝のご挨拶に行くのです。
「おかぁしゃま。おちゃようございましゅ!」
「みゃ~」
「レーネ、ルカ、おはよう」
レーネちゃんはレーネちゃんのお母さんとギュッと抱き合って、お互いのほっぺにチューをするのです。
その後は僕の番です。レーネちゃんのお母さんにギュッと抱きしめられ、ほっぺにチューされます。これも朝の日課なのです。
レーネちゃんとレーネちゃんのお母さんが、お話してる間はニーアさんの傍に行って甘えるのです。侍女さんはニーアさんの他にも一杯いるけど、ニーアさんは特別なのです。
ニーアさんはいつもキリリっとした顔をしてるけど、僕が甘えに行くと笑顔になるのです。いつも笑っていれば良いのにね。
ニーアさんに抱っこされモフモフされるのはとても気持ちが良いのです。この王宮の中では一番だけど、本当の一番はネロお兄ちゃんかなぁ。
ニーアさんがお仕事に戻ると、他の侍女さん達が寄って来て思い思いに僕を抱っこしたりモフモフしたりチュッチュッされるのです。これは余り好きではないけど、ペロお兄ちゃんとみ~お姉ちゃんに人に可愛がられる十二ヶ条で、モフられても嫌がらないで逆に愛想を振りまくと教えられたので、その通りにするのです。侍女さん達は満足顔で笑顔なのです。
そう、みんなを笑顔にするのが僕のお仕事なのです。み~お姉ちゃんもハンターギルドと言う所で同じ仕事をしてたと聞いたのです。僕も頑張るのです。
レーネちゃんとレーネちゃんのお母さんのお話が終わったようなので、レーネちゃんとお散歩に出掛けるのです。王宮は広いので必ずニーアさんがついて来てくれるのです。
最初に向かうのは、レーネちゃんのお父さんが居るお部屋なのです。
「おとぉしゃま、おちゃようございましゅ!」
「みゃ~」
「レーネ、おはよう。ルカもね」
レーネちゃんのおとうさんもレーネちゃんとお互いにギュッと抱き合いほっぺにチューしあいます。僕はレーネちゃんのお父さんの膝の上でレーネちゃんとのお話が終わるまでおとなしくしています。レーネちゃんのお父さんも僕をなでなでしています。触り心地良いですかぁ?
お話も終わりお散歩再開なのです。ここからはレーネちゃん次第、散歩コースは決まってません。人が一杯いる所や、塔の最上階に登って街を見たりするのです。僕が産まれた所ってどの辺りなのかなぁ。
散歩してると多くの人に会うのです。レーネちゃんその度に僕を紹介してくれるのです。だから、僕も可愛がられる十二ヶ条に則て営業スマイル? をするのです。みんな笑顔で僕の頭を撫でてくれます。流石、可愛がられる十二ヶ条です。考えたみ~お姉ちゃんは凄いです。
お昼にはレーネちゃんのお母さんの所に戻ってご飯です。み~お姉ちゃんから食べさせてもらったご飯はとっても美味しいけど、ここのご飯もとっても美味しいのです。
お昼ご飯の後はレーネちゃんのお勉強の時間なので、レーネちゃんとは一旦お別れです。代わりにレーネちゃんのお母さんのお相手をするのです。お相手と言っても抱っこされてるだけなのです。簡単なお仕事です。
レーネちゃんのお母さんはいろいろな人と会って話をするのです。たまに僕と同じ猫を連れて来る人もいるのですが、一緒に来る猫さんは僕を相手にしてくれないのです……。
酷い猫さんは挨拶に行こうとすると
「高貴な私に近寄らないで!」
って、シャーっと威嚇されるのです。高貴って何ですか? ここに来る猫さんはみんなそんな感じなのです。仲良くなりたいだけなのです……。
レーネちゃんのお勉強が終わるとレーネちゃんのお部屋でおままごと。僕はレーネちゃんの旦那さん役、娘役は人形のジェニファーちゃんとっても可愛い子なのです。
夕食をみんなで食べ終わると、毎日ではないけどレーネちゃんと一緒にお風呂にも入るのです。侍女さんがワシャワシャ洗ってくれて気持ちが良いのですが、乾かすのが大変なのです。ネロお兄ちゃんは簡単に乾かしてくれたのですけど、ここでは自分でペロペロするのです。み~お姉ちゃんのペロペロも気持ちが良かったのです。
お風呂の後は、レーネちゃんの寝る時間なので一緒にベッドに入るのです。
そうすると、レーネちゃんのお母さんが来て本を読んでくれたり、物語を聞かせてくれるのです。でも、最後まで聞いた事がないのです。レーネちゃんも僕も途中で寝てしまうのです。いつか最後まで聞いてやるのです。
眠りにつくといつもほっぺに柔らかい感触が感じられるのです。み~お姉ちゃんにチューされてるみたい……み~お姉ちゃん遊びに来ないかなぁ……フワァ~。
おやすみ……なさ……ぃ……。
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