最終話

「映画面白かったね」


「そうだね。かなえに喜んでもらえて嬉しいよ」


 彼氏と都会の映画館にいった帰り、映画の感想を述べながら歩いていると、ふとビルの高層に張り付いているテレビが目に入った。


 それはお昼のニュースだった。


『本日、午後三時に超巨大隕石と惑星が衝突しました。その隕石は突然起動を変え、地球に接近し、落下する可能性がありましたが、同じく起動を外れた惑星と衝突し、地球は危機を免れました。


 隕石と惑星は衝突後、消滅したと観測所は伝えています』


「へー、そんなことがあったんだ。危なか……、あれ、どうしたの? かなえちゃん?」


 私の頬に涙が伝った。


 頭にはあのきれいな泣き笑いの表情が思い浮かんだ。


 嘘つき……。


 私はその場で膝をつき、泣きじゃくった。


 彼との思い出を頭の中でなぞりながら。

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空を眺めて君を想う ユウキアイキ @yukiaiki

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