ダメな近未来SFの見本

作者 板野かも

90

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★★★ Excellent!!!

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 本作はちょっと面白い構造をしている。
 ジャンルは評論であり、SF考証の甘い作品への苦言となっている。よって冒頭は、作者の代表作「48million」の冒頭がそのまま流用されている。このファーストシーンで、なにがダメなSFなのかを学んでもいいし、逆に「48million」の冒頭で作者がどこに気を遣ったのかをチェックするのも面白い。
 時代小説に時代考証があるように、SF小説にもSF考証というものがある。
 百年後の世界を描いてスマホが出てきたらおかしいでしょ。もちろん、未来がどうなっているかは分からないわけだから、別にスマホが使われていても構わないが、興ざめでしょという話だ。  
 それを、本作では正面切って論説せず、短編小説として、おもしろおかしく解説している。
 しかもその構造が、「二十一世紀」に書かれた、「二十二世紀」を舞台にした小説を、「二十五世紀」にドラマ化するという設定である。
 これが第一話だ。

 そしてそこに、ドラマ化のキャストとして、作者の「48million」から、ミクニちゃんとカスガさんが登場。ダメなSF脚本に切れたミクニちゃんが猛烈な勢いで突っ込みまくる。
 ところが突っ込みに勢いがつき過ぎたミクニちゃんが暴走。関西弁になるわ、平成仮面ライダーのネタをブッ込んでくるわと大暴れ。
 ここでカスガさんが「ミクニちゃん、いま二十五世紀だから」と逆に突っ込んでメタ展開に移行するかと思いきや、そこはさすがカスガさん、安定している。
 SF考証も大切だが、考証は所詮話を面白くするために道具であり、ケレン味も必要だよなあー、とそんな空気が流れ出す。
 これが第二話。

 ところが、そこにチクサちゃん登場!
 なんと! ということは、この話は時系列的に「48million」の後日談ではないか。
 しかも、チクサちゃんのドラマ出演が決まっている。ちゃんと頑張…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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会社の煙草部屋で読んでいたら、思わず噴き出してしまいました。吹き出すじゃなくて、噴き出す笑いでした。恥ずかしかった。
さて、本作品は優れた教則本でもあります。例題と、それに対する評価・添削というスタイルでコントが進みます。
この例題にセンスを感じました。
これ程の力量の有る人でも、普通は、添削後のマトモな文章を最初に書いて、その後に指摘事項を考えながら、例題のバカ文章に仕上げると思います。そうしないと「こうすればマトモになる!」というオチに上手く着地できないでしょうから。
でも、このアプローチを採用すると、逆に例題の方で不自然さが残るリスクが有るのですが、本作品では如何にもバカ作家が書きそうな自然な文章に仕上がっています。これって相当な力量を持ってないと出来ない芸当だと思いました。
アイドル物は趣味ではないので敬遠してましたが、48millionを読んでみようと思います。

★★★ Excellent!!!

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SF小説へのダメ出しを通じて、SFの作り方を講釈する創作論。
作者はあの本格近未来アイドルSF「48million」の作者、板野氏。
このサイトで一番、SFについて語るのに説得力がある人といっても大げさではない。
あれだけの詳細な未来設定を作り込むことのできる作者だからこそ、こんな創作論を発信する側に回って許されるというのがある。

そしてこれは創作論でありながら48millionシリーズの番外編の一つにもなっているのが素敵なところ。
本編完結後、チクサはどうなったのか?カスガやミクニはその後どうしているのか?
そんな読者の気になる後日談が明るく楽しく描かれていて、とても面白い。
シリアスな本編を読み終えた後はこちらでリフレッシュ。

★★★ Excellent!!!

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近未来ばっかり書いております、岩井喬です(^^;

お腹を抱えて笑いつつ、大変勉強させていただきました。
まあ、僕が舞台設定を近未来にしているのは『現在そのまんまだと融通を利かせづらいんじゃない?』という独断によるものであり、
せいぜい20~30年後くらいを目途に描いておりますが。

ただ、思いっきり未来で宇宙SFで企画しているものもありますので、
この作品を指南書と思って執筆を進めていきたいと思います。

ありがとうございました!

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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SFに必要なのは未来感というよりも、人類の進化を想像する力。
物理法則や化学知識以外にも、社会的法則などにがんじがらめになった現実世界から、いかに突き抜けた想像力を持つことができるか、それこそがSF作家の重要な能力かもしれません。
そして、もう一つ。
それらの根拠となりえる新たな法則や能力、技術のネーミングセンス。
これが大事ですね!

アストロナイトボーグ
スペースカイネティックエンジン
ニューラルモーションバランサー

うん、かっこいい。

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

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本作は近未来SFを書く上で『最低限守らないといけない事』が、軽妙な筆致でしっかりと書いてあります。これから生まれて始めて近未来SFを執筆しようと志す方は必読です。本作で提示された『最低限守らないといけない事』をちゃんと守れば、『きちんと体裁が整った近未来SF』を執筆する事が出来るでしょう。転ばぬ先の杖として、近未来SFの教科書として、本作は非常にお薦めです!

さんがに★で称えました

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★★ Very Good!!

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軽快なトークを中心に、「ダメなSFあるある」を紹介してくれる、非常に読みやすい作品です。
堅い論調だと、途中で「説教くさい」と感じて読むのをやめてしまうでしょう。それをさせない作者さんの度量には感服です。
私もSFを書いていますが、ドキリとすることが多々ありました。SFを書くなら必見です。

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★★★ Excellent!!!

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 SFと聞いて「サイエンスフィクション」と答えたり「スペースファンタジー」と答えたり「少し不思議な話」と答えたり……
 定義が決まっているのに、SFと聞いて人によって解釈が違う曖昧なジャンル。
 サイエンスフィクションにリアリティーを求める派の私はミクニちゃんの気持ちが痛いほどわかる!
「お前それSFちゃう……ファンタジーや!!」
 と思ってしまう瞬間の代弁をしてくれます!

 自分がSF好きだと思う人は、ヤキモキしながら楽しめる作品です!

★★ Very Good!!

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ダメっぷりを、そこまでえぐったらんでもええやん、とつぶやきながらニヤニヤと読む作品です。

筒井さんやったか星さんやったか忘れましたけど、脳を培養するってぶっとい神経ぶち切ってるんで激痛に次ぐ激痛で、生かされた脳はなにも考えることができない、ってオチをつけた作品があったような。

神は細部に宿る。
イタノカモなーんて小さくネタを仕込んだ筆名にも気を引かれ、近況ノートなどで他人様とのやり取りを盗み見て、なんとまあ語彙のセレクトが的確な人かと驚いて、信長を拝読し、おもろかったので他にもと当たったのがこのダメSF。

ああ、私がWEB小説で「おもんな」ってさじを投げる作品が多い理由がよーくわかりました。
作り込みがない。甘いとかでなくて、無。
その理由は真似て遊ぶ、ノリで楽しむというWEB小説の文化を理解できているつもりなので、とやかく言うつもりはありません。
一口食べれば自分に嫌な味かどうかはわかります。
WEBの作品も一目見て「あ、こらあかんわ」とスルーすればいいだけです。

いっそのことバカミスのように、バカSFとかバカファンタジーというジャンルが確立すればいいのに。
もしかして、もうあるの?

それにしても、ミクニがバトルってようそんなギャグかましますね。

この作品、SF愛好家あるいはWEB小説愛好家であるあなたの逆鱗か琴線に触れるかと思います。
どうぞ開いてみて下さい。

★★★ Excellent!!!

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SF小説を書くときに、やってはいけないことのリストを、女優さんが台本を見てツッコミを入れるという形でコメディに仕立てた作品です。
未来人が現代と同じように歯磨きをするのはおかしいとか、未来の日本にいきなり王様がいるのはおかしいとか、確かにその通りだと納得できる内容です。また、ツッコミ役の女優さんが、ことあるごとに関西弁になるのも笑えました。

★★ Very Good!!

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SFって難しいですよね。
というお話です。

ものすごいエネルギー(核融合炉とか)を得たのに、未だに原子力発電に頼っているとか。
未来の話なのにPCや携帯端末が全然進歩していないとか。
科学技術の進歩で自動車が全自動運転になっているのに再生医療が発達してないとか。
宗教が忘れ去られていたり、とか。

色々な設定が複雑に絡み合わせないといけないところがあって。
しかも未来を想像しなくちゃいけなくて。
でも実際の未来はそれほど、発達していなかったり。
逆にもっと発展していたり。

とにもくにも、未来の人から見たらとんでもなくギャグっぽくみえるのでしょうね。
そんな事を思わせてくれる作品でした。

★★★ Excellent!!!

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板野さんの作品に出てくるアイドルたちがテンポのいい会話を繰り広げながら、SFの作り方について語っていく作品です。ダメなSFの例として挙げられている描写は本当に参考になります!
キャラクターをこういう形で別のところで活かせるのもすごいですね。

★★ Very Good!!

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歴史小説を書くに当たって、時代背景や史実を調査するように、SF小説を書く際にも調査が必要、ということを学ぶことができます。

ツッコミどころ満載なSF設定は、一昔前に、地方の遊園地でやっていた無名のヒーローショーやB級特撮映画にも通ずるところがあります。

★★★ Excellent!!!

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この作品には恐るべきギミックが仕込まれている。
まず作者は「SFかくあるべし」と警鐘を鳴らすことをテーマにしている。
例えば時代を未来に設定するのならばそれなりの根拠を、科学的考証をしたガジェットを登場させよ、と言ったものだ。
これは「本格SF」を書く上では必要条件と呼べるもので、他のレビュワーの方も仰っている通り、本格SFを書こうとする書き手にとって、まさに指南書となり得る。
一方でまったく本格とは言えないへっぽこSFも、作中で登場する。恐ろしいのはこれが「非本格SF」として面白い事だ(恐らく作者様の自虐ネタだろうが)。
つまり作者様はSFは本格でなければ面白くないという証明を非本格SFの面白さを見せつけながら行なっているのだ。

★★★ Excellent!!!

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なんかもう泣きながら抱腹絶倒した感じ……なんだろ、SF書いてる者として心にブッスブス突き刺さるんだけど、笑わずにはいられないのよね。知ってるキャラも出てきたし、その子がまた持ち前の天然さで笑かしてくれるし。
そうかこの作者コメディまで書けるのか。天才かよ。

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