第127話 わが病院コロナ院内感染一報 その1
わが病院コロナ院内感染一報 その1
コロナの院内感染を経験しましたので、その一報を掲載します。少しでも人々に役立つためと急いで作成しましたので、稚拙な文章となりましたことをお許しください。
この対策は、私の勤務する認知症専門の精神科病院の場合に充当されます。ご承知おきください。
---《まとめ》---
診療面:
①病棟に一気に感染が広まった時は、患者以上にスタッフの健康を守ることが必要になる。そうでないとスタッフが次々と感染し欠勤となり病棟機能が崩壊する。
②そのために、その場合は、患者は重症化するもののみをしっかりとフォローすることが必要だ。
③スタッフの感染を防ぐ薬の予防投与が必要。 (今回はイベルメクチンだった)
④爆発的に院内感染が起きた時には、指揮系統を一つにして、 混乱を防ぐ必要がある。(一種の軍隊組織のように)
⑤病棟閉鎖により各病棟が分離されるので、いかに病棟間の情報共有をするかが重要な鍵だ。
⑥以前、地域のインフルエンザ感染状況を通知していたように、コロナの感染状況、政府の緊急事態宣言や蔓延防止の指令について院内通知をしっかりする。
⑦フェーズ別のコロナ対策診療スキーム(枠組み)を作る
1)フェーズ1:今回の1病棟、ポツリポツリと発症
以前作成したスキームで対応
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①病棟は閉鎖病棟とする。
②病棟内区域としてグリーンゾーンとレッドゾーンを設ける。
③病棟スタッフは勤務中は病棟外への出入りは禁止する。
④スタッフの病棟入りにエレベーターを使うことは禁止する。(エレベーターは清潔な配膳に使用するため)
⑤東側の階段を使ってのみ他のフロアと連絡する。
⑥その出入り口のドアの外側に連絡ボックスを置き、その中に処方箋や注射箋、薬品を入れる。それらは事務員が必要な部署に運搬する。
⑦N 95マスク、防護服、手袋、防護キャップを着用し、それらは病棟リハビリ室で着替える。
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2)フェーズ2 :今回の3病棟、フェーズ1と2の間
病棟を東と西に分離して、べッドで境界を作り、レッドゾーンとグリーンゾーンを作る。(東京のある介護施設では、そのようにして防いだことが報告されている。)
3)フェーズ3 :今回の2病棟、数日で病棟(ベッド数56床)全体に拡大
患者の初期治療はしないで重症化のみを防ぐ治療を行う。
ただし、抗ウイルス薬が容易に入手できるようになれば、フェーズ3でも初期投与で治療する。
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治療面:
①コロナの経過に関しては、熱発した後、数日で平熱に戻るのが通常のコース。 これは放置していても自然に治る。
②発症して数日しても、7°台から8°あるいは時に9°近く発熱が繰り返される時は要注意だ。1週間から10日後に一気に悪化することがある。(これはすでに、デルタ株などで言われていること。)
③患者が重症化傾向にある時に投与する処方内容を決めておくべきだ。つまり、いつでも誰でも一定の処方を出せるようにしておく。特に夜間、休日はこれが大切になる。
例)2病棟は、K(患者の名前)点滴という約束点滴を作り、ナースが必要と判断した場合、直接または電話でドクターの許可を受けナースがスタートした。
④全てやり終わった後も、 後遺症のように食欲不振や元気さがいまいち回復しない人は、点滴を打っていればその中にリンデロン2mgを入れる、あるいは経口的にリンデロン2mgを投与する。
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追って詳細なコロナ院内感染の経緯を報告いたします。
〈つづく〉
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