手紙 その1

拝啓 親愛なるシェーク。やぁ、私だ。私は退院して久しぶりに自分の足で土を踏んだよ。難病だったが、もう大丈夫みたいだ。また今度会おう。さて、本題だ。いきなりだが、この街の売春婦は時に悪魔を孕むのだという。その多くは金銭を払わない悪質な客の子を身籠った場合その赤子を指して使うのだが一度、本当に悪魔の子を孕んだ売春婦が居たらしい。その赤子は全身に瞳を持ち、腕が八本、へその緒は十七本、足は存在しない、生殖器は三つという姿の怪物だったそうだ。その悪魔の子は神の子として街では崇められて神聖な存在として大切に扱われたんだとか。これは病院で聞いた話さシェーク。信憑性が薄い話だが、私は職が見付かるまで興味本位でこの話を探ってみようと思うんだ。また何か面白い事があったら君に手紙を書いて送るよ。

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生命の冒涜者達 @Maybe01

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