The Future

あの頃の僕は必死だった。


そしてあの後あることが見えてきた。


ランドマンは死ぬ前に必ずサインを出していたはずだ。


もっと早くそれに気づいていれば彼は死ぬ必要がなかった。もっと早く気づいていれば。


彼はサンフランシスコにいて、僕は日本にいた。だから、どうすることもできなかったかもしれない。どうすることもできなかった。ランドマンは超能力者だったけど、死ぬ必要はなかった。


もっと早く気づける仕組みをつくらないと。

もっと早くもっと多くの人を救える仕組みを。こうゆう人たちは絶対にサインを出してる。そうゆうのは属人的な方法では十分に拾えないし、手遅れになることが多い。サインに気づければそうはならないはずだ。仕組みをつくらなければならない。社会で拾えるもの、社会が守る。僕がそこにいなくても誰でもサインを拾えるようなものを考えないと。

そしてまた超能力者が現れても、みんなが偏見を持たないような社会をつくらないといけない。超能力者だけじゃない。個性を隠さなくてもいい世の中にしないといけない。今の僕ならできる。今まで見えなかったものが、今まで聴こえなかったものが。


もうこうゆうのは嫌なんだ。

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