僕の名前は

僕の名前は斎藤一樹。


最近×〇町で招集されたペンギン調査団の一人だ。


昨日は大変だった。


まず何から説明すればいいか。


ここでは誰でもわかるように、できるだけ専門用語などは使わないようにしたいと思う。


ペンギン調査団は最近×〇町に突然降り立った、いや、突然現れた"ペンギン"たちの調査をするために各分野の専門家が集められ結成された。


僕は生物学を専門とし、招集されたメンバーの中で一番若い。メンバーの選考で×〇町出身というのが条件として大きかったのではないかと自分では思っている。なぜなら僕より優秀な専門家はもっと他にいるからだ。


それにしてもこんな形でこの町に戻ってくるとは思わなかった。


×〇町では今や当たり前の光景となっており、"ペンギン"が町にちらほらといても誰も疑問に思わない。逆にかわいがられている。


×〇町を出ればさすがにまだ驚く人が多いが、それも×〇町の人たちのように段々普通になっていくのだろう。×〇町でも初めはそれなりに大騒ぎになった。


僕らはまず彼らが何者なのか、つまり、生物なのかどうかという点から調査を始めた。


結論から言うと、彼らはロボットだった。つまり、機械だ。ただ機械と言っても今の地球の資源や技術では作り得ない機械だ。


こんなことを言っていると「宇宙」もしくは「未来」という言葉がふと頭をよぎるが、そのどちらかから来たと考えるのが今は一番シンプルだ。


今日はここまでにしたいと思う。

僕らは引き続き彼らの調査を続ける。


僕の名前は斎藤一樹。


僕はペンギン調査団の一人だ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る