第40話「夢想男話」

 飛行船の一行が身を寄せていたのは椰子の畑の中にある小さな小屋だった。


 元々の住民はどうやらオルガン・ビーンズからの金を貰って、既に帝国の別地域へと移り住んでしまっているらしい。


 完全に目張りされた室内に通された時。


 中央でテーブル上の地図と睨めっこしていたヴァルドロックとシーレスが顔を見合わせて、死人を見たような胡乱な瞳でこちらを見たのは仕方あるまい。


 百合音を助けてくれた恩人と紹介したが、それにしてもカシゲェニシ偽者説を真剣に悩む方に忙しかったのか。


 何も突っ込まれはしなかった。


「それにしても、あの状況下から助かるとは……幸運。いや、豪運と言うべきか」


 カイゼル髭が未だにこちらを胡散臭そうに見ている。


「もう止めておきましょう。船長……船の一件でのやり取りすら知っている偽者がいたら、その時点で僕らは負けていますよ」


「それもそうだ。で、エーニシ君……君はどうして戻ってきた?」


 室内ではランタンが四つ煌々と灯されており、聖女様とサナリは百合音と一緒に室内の端で何やら男勢に聞こえぬよう話し込んでいる。


「逃げれば良かったと思うのは当然かもしれませんが、此処で逃げても毎日どうなったのか気になって眠れないと思って……見届けるくらいはしたかった。それだけです」


 その言葉におっさんは押し黙り、今度は笑みが信用なら無い四枚目が訊ねてくる。


「……君には色々と教えて貰いたい。あの船の事を知っていた。君は一体、何者だ? 共和国の人間でありながら、聖女様と同等の豆類耐性を持ち、遺跡の知識に明るく、拉致した時の馬車一つ、服装一つ取っても上等……分からない事だらけだ」


 シーレスが眼鏡の下から底冷えするような視線を向けてくる。


「そういうのに巻き込まれ易い人間とだけ。一応、EEに身柄を保護されてる身分ですけど」

「エッジ・イーターだと!?」


 思わずシーレスが食い付いてきたので軽く内心で驚く。


「まさか、共和国の重鎮の子息? いや、そんはずはない。これでも僕は共和国の三千人程いる重要人物の大半の名前を覚えている。君のような高耐性を持つ家にカシゲなんて姓は見た事が無い!!」


「旅人です。一応」


「一応の旅人。正しく冗談だな。だが、冗談で死ぬかもしれない状況から生還し、此処まで来るとは思わない」


「じゃあ、どうしますか?」


「敬語はもう要らない。そういう建前は止めていい。こちらとて、後が無い状態だ。詮索したところで時間の無駄なのは何となく分かった。君は少なからず共和国の人間ではないが、共和国にとってかなりの重要人物で、同時に彼女のようなを連れるに足るという存在、という事だろう?」


「側近て」


 チラリと壁際を見ると元が付くか怪しいペロリストが手をヒラヒラさせていた。


「いいだろう。此処まで首を突っ込んだんだ。一蓮托生とは行かないだろうが、我々の本音を教えよう」


 シーレスが静かに語り出す。


「現在、オルガン・ビーンズの皇家は一人の男によって支配されそうになっている」

「一人の男?」


「皇家の分家筋の男だ。歳若いが才知に長け、オイル協定諸国内の勢力と共謀して、現在の皇帝。パシフィカ様のお父上を追い落としに掛かっている」


「他国の支援を当てにした革命、内紛か?」


「いや、事態はもっと悪い。陛下は前回の戦争。一部協定諸国と沿岸国、オルガン・ビーンズの連合軍が共和国との間に勃発させた戦争で軍の殲滅された責を負って、次の皇帝の選出に入っていた。その中で最も有力視されていた男が今話題に上げた男だ」


「意味が分からない……なら、黙って待ってれば権力は転がり込んでくるだろ」


「そうだな。黙っていたなら、確実にあの男は……フレグリオ・マイナーソースは皇帝になれていた。だが、同時に皇帝が持つべき全ての遺跡の力を受け取れなくなっていたはずだ」


「皇帝が遺跡……何となく話は読めてきた。そのオルガン・ビーンズとやらの皇帝は遺跡の守護者か何かなのか?」


 ヴァルドロックが頷いた。


「陛下は都市国家群時代に皇家へ持ち寄られた全ての遺跡を管理する権限を持っておられる。それは代々に受け継がれてきたものだが、その大半は使い方が分からないか。分かっても危険過ぎるという名目で封印されてきたものばかり。前回、パン共和国での戦争時も陛下は最後まで遺跡から出た遺失物の使用は行われなかった。だが、マイナーソースの小倅はソレを全て解放するつもりだ。そうしたならば、大陸の統一すら夢ではないと」


「皇帝陛下はそのヤバイもん満載の遺跡を破壊しようとした。マイナーソースとやらはそれを防ごうと協定諸国派の力で内紛を起こした。協定諸国はそのお零れに預かって研究するなり、利用するなりしようとしていた、って事でOK?」


 シーレスが頷く。


「そういう事だ。陛下は遺跡の大半を処分されたが、最後に残されていたオルガン・ビーンズの至宝を破壊するより先に幽閉されたと思われる」


「それって貴重だろう飛行船持ち出してくる程にヤバイのか?」

「………殿下」


 何やらシーレスが楽しそうに隅っこで会話していたパシフィカに視線を向ける。


「どうかしたの? シー君」

「この方へ“枝”についてお話してもよろしいでしょうか?」

「……A24は信用していい人だとあたしは思うわ」

「分かりました」


 シーレスが再びこちらに向き直る。

 その背後ではニコリとパシフィカがこちらに手を振っていた。

 軽く振り返してから、二人に視線を向けるとジト目になっている。


「何やら殿下と随分親しくなられたようで」

「エーニシ君。後で男の話をしよう」


 二人の男達の視線が氷雪のように冷たい。


「それで、その“枝”って言うのが襲われた理由なんだな?」


「そうだ……“枝”は都市国家群の成立前。オリーブ教開祖の時代より受け継がれていた一種の【自動聖典オート・バイブル】と呼ばれるモノだ」


「オート・バイブル。勝手に聖典を読んでくれるとか?」

「そうだな。そういう見方もあるが、アレは本質的にそのようなものではない」

「?」


「船長。話してやって下さい。こちらよりもあなたの方が詳しいでしょう。陛下の側近にして八年前のパン共和国との戦争で最前線に立っていたあなたにしか語れない事です」


「戦争、最前線て……」

「ああ、思い出したでござるよ」


 何やらパシフィカに頭を撫で撫でされながら、百合音がヴァルドロックの方を見つめる。


「その顔、何処かで見たと思ったら、連合の中央本陣を任されていた総大将ではござらんか? 確か、あのフラム殿のじょ……大英雄ベアトリックス・コンスターチに一騎打ちで敗れた」


「?!」


 思わず、今日の朝も話したばっかりである巨女の顔を思い浮かべた。


「そうだ。お嬢さん。我が汚名はさすがに何処でも響いているようだな……」


 僅かに視線を俯けた男が身体を固くしていた。


「船長は当時、オルガン・ビーンズの主力二個軍団を任されていた方です」

「でも、今はオリーブ教の法僧なんだよな?」


 ヴァルドロックが大きく頷いた。


「出家したのだ。あの時、我が名の下に数十万の民がたった三日で死んだ……あの女に戦略でも一騎打ちでも負けた我が武名は地の底まで落ちたのだ」


「……それで遺跡というのは戦争とどう関わってくるんだ?」


 カイゼル髭が少しだけ萎れているようにも見えたが、気を取り直したのか再び毅然とした態度で昔は一角の将だったのだろう男が語り始める。


「元々は共和国に勝てるはずの戦だった。海からは魚醤連合、オイル協定諸国からは武器供与、義勇兵派兵、我らオルガン・ビーンズを主力とする大軍団。これらを揃えて勝てないはずもない……そう驕っていたのだろう」


「で、負けたと?」


「奴らは怖ろしく強く。オルガン・ビーンズ主力は奴らの欺瞞情報に翻弄され、包囲分断、連携を取る前に白旗を上げる余裕すら無く殲滅された」


「で、その戦況を引っくり返せる程のものって事か? そのオート・バイブルとやらは」


 ヴァルドロックが頷く。


「元々はオリーブ教の教徒を増やす為に説法者の育成に使われていたものだ。だが、その本質は極めて高度な教育を圧倒的な短時間で行う力。数十年分の経験や知識がたった数時間で手に入るとしたら、軍事転用は誰でも思い付くだろう。全ての軍人に卓越した技能を持たせられるソレを発動させれば、事態は好転させられたかもしれぬ。だが、共和国の圧倒的な速度と打撃力は1週間と掛からず、我らが本陣に迫り……陛下とその他の将校達は単独講和へ踏み切った。もしも、あの時即座にアレを使っていたならば、戦況は好転させられずとも膠着させられたはずだ」


 ヴァルドロックの語り口からして超人みたいな兵士を作れるのかもしれないと何となく察する。


「……随分とヤバそうだな」

「ああ……だが、それよりも怖ろしい特性がアレにはある」

「?」


 チラリとパシフィカの方を見てから、声が潜められた。


「“枝”による教育は一人の人間の頭脳と肉体を介して多数に伝播させられる。だが、その伝播の大本となった人間は“枝”の力によって身を蝕まれ、最後には頭脳を破壊され、身体に変調を来たして……死ぬのだ」


「―――待て。一つ確認したい」


 ヴァルドロックが歳相応の深い諦観と溜息を付いて、その大きな身体を縮こまらせるようにして拳を震わせていた。


「陛下とやらが即座に“枝”とやらを使うのを決断出来なかった理由は何だ?」

「ご自分の可愛い娘の末路に震えぬ親がいるものか……そういう事だ」


 その巌の如き武人の言葉に思わず顔が引き攣る。


 人間を生贄にして発動する何らかの装置だとすれば、そんなものを自分の家族に使いたくないのは至極当たり前だろう。


 だが、それだけの理由ならば、劣勢時に使われなかった理由としては弱い。

 戦争とは人類が行い得る究極の自己防衛手段。


 属する社会を守る為にはあらゆるリソースが動員されて然るべきだと合理性が叫ばれる。


「………他の人間じゃダメなのか?」


「可能だが、酷く教育の質が落ちる。そして、何よりも一度でも使われたならば、死ぬ……のみならず……教育されたものにもかなりの精神的障害が出る」


 シーレスが反吐が出そうだと言いたげに顔を歪めた。


「皇家にはオリーブ教の総本山の守護という任が100年前に課せられた。その流れでオリーブ教の秘儀を司る聖女も皇家から出るようになった……皇家は……“枝”の鍵となる者を生まれた時から秘伝に従って処置し、教育する立場にもなった。だが、外部の者を管理するのは難しい。立場上、相手が身内である方が良いとの答えに行き着くのは当然の成り行きでしょう。結論としてオリーブ教はその最も重要な“枝”に関する秘儀を皇家に渡す代わり、その奇跡という名の闇を実質的に失って久しい」


 溜息を吐かずに飲み込む。


「つまり、あんたらはそのマイナーソースって奴が躍起になって“枝”を手に入れようとしているのを何とか防ぎ……パシフィカを守りたいって事でいいんだな?」


 ヴァルドロックとシーレスが頷く。


「我が望みはもはやそれだけだ」


「……陛下はアレも破壊なさるつもりだった。そうすれば、もう鍵となるべき犠牲者を教育する必要も無くなる……現在、教育されている鍵は……殿下、唯一人ただひとりなのです」


 まったく、因果な話だった。

 男達は最初から国家の救済なんて二の次だったのだ。

 何よりもまずはただ部屋の片隅で笑っている少女の笑顔を守りたいと。

 それだけで戦っていた。

 付き従っていた者達がそれを知っていないとも思えない。

 これは……純粋に単なる彼らの善意と人助けに他ならないのだろう。


「事情は分かった。でも、一ついいか?」

「何です?」


 シーレスが眼鏡を外して、僅かに額を揉み解す。


「この帝国の人間に助けを求めたとして、その代償はどうする?」


「………幾らかあの飛行船から遺失物は持ち出しました。それと引き換えに協定諸国からの介入を停止して貰えれば、本国で息を潜めている保守派が巻き返しを図る事も可能でしょう」


「枝の方をカレー帝国が望んだら?」

「……本国に我々が赴き、どのような手段を使ってもアレを完全破壊します」

「理には適ってる。適ってるが、無謀で無茶で何より実現の可能性が低過ぎだろオイ」

「じゃあ、これ以外に君ならどういう選択肢があるって言うのか。教えてくれませんか?」

「百合音」


 何やらパシフィカと楽しそうに話している幼女は常の邪悪さとは少し懸け離れた余所行きの笑顔だったのだが、こちらを向くといつものニンマリ顔に戻った。


「何であろうか? ご主人様」

「は?」

「某は側近に見えるらしいでござるよ?」


 ウィンク一つでげんなりさせてくれるペロリストは今までの話を耳にしていても、ケロリとした表情だった。


「冗談言ってる場合か。それよりも、一つ訊ねたい」

「うむ。何でござろう?」

「オルガン・ビーンズの“枝”って言うのは知ってたか?」

「うむ。知っておる。羅丈が知らぬ大陸の事は同僚の閨話くらいでござるからして」


「「?!」」


 思わず男達が顔を引き攣らせていた。

 たぶん、羅丈という姓のせいだろう。


「一々、そういう要らない情報混ぜなくていいぞ」


「で、破壊しろとか言うのであったら、無理でござるよ? そもそもオルガン・ビーンズの首都であるビーンズ・レブは城砦都市。ついでにオリーブ教の総本山を守る為に作られた手前、対人罠の巣窟であるからして。内部からの手引き。もしくは人がかなり出払っていない限りは無茶無理無謀の三拍子であると申しておこう」


「そうじゃない。そんなのはどうせ無理だってオレでも分かる。問題の本質はそこじゃない」

「?」

「マイナーソースって奴は暗殺出来るか?」


「「?!?」」


「……ふむ。暗殺依頼でござるか。それならば、場所によっては可能でござるよ。本国の城砦都市内部以外で尚且つ、周辺に軍も官憲もいないのが前提条件となるが」


「そうか。あんたらに一つ尋ねたい」

「何だ?」


 何とか顔を取り繕ったシーレスがこちらを『一体お前何なんだ!?』みたいな顔で凝視してくる。


「そのマイナーソースって奴は今何処にいる? あるいはどう行動してる?」

「奴ならば……いや、奴だからこそか?」

「?」


 シーレスが瞳を細めて、僅かに黙考した後、顔を上げた。


「奴が本気でこちらを追っているならば、部下だけには任せないはずだ」

「つまり?」


「こちらに向っている可能性が高い。カレー帝国内の協定諸国に与する勢力の力でこちらを捜索しているとすれば、現地に顔を出している事は十分考えられる」


「そうか」


 そこでヴァルドロックが話に割って入ってきた。


「シーレス殿。ちょっとお待ち下さい。確かに奴を倒せたならば、今の状況は覆るかもしれない。ですが、選定されていた皇家の者達にも一定数奴らの支持者はいた。次のマイナーソースが出てくる可能性はかなり高いですぞ」


「っ、確かにそうだ……」


 シーレスが唇を噛んだ。

 どうやら、この一件に付いてはかなり保守派と協定諸国派で意見を割っているらしい。


「それはオマケだ。そもそも暗殺依頼とか出すのは個人的に気が引ける。そんな事しなくたって、相手の目的を達成不能にするくらい可能だろ」


「どんな奇跡が起きたら、そうなるのかご教授願おう。EEに羅丈……この憎み合うべき二つの組織に伝手のある君なら、どうすると言うんだ?」


 シーレスに肩を竦める。


「天秤に掛ければいいだけだ。祖国かパシフィカか。オレが戦争の引き金を引いてやる」


「「!!?」」


 その言葉に百合音がこちらを見て、思わず苦笑していた。


「ソレ、後でかなりフラム殿に文句言われる策でござるよ。絶対」


 何となく察したらしい。


 共和国内部でどうせ未だに諜報活動をガッツリやっているだろうから、昨日総統から見せられたような情報くらいは握っているのかもしれない。


「エニシ。また、危ない事をする気なのですか?」


 サナリがこちらを厳しい瞳で見つめて来る。


「もし上手く行けば、全部問題なく丸く収まる。まぁ、此処の二人とオレ、それからオルガン・ビーンズの人間が幾らか死ぬかもしれないが、まともな戦争で民族の十数%死ぬよりはいいだろ。頑張れば死なず死なせずでやれるかもしれないし」


「……死んだら、許しませんから……」


 サナリの瞳はかなり本気だ。

 その耀きは確かに怒りで満たされていた。

 本気で心配してくれる人がいる。

 それがどんなに嬉しい事なのか。

 胸に染みる。

 未だに何がどうなるのか分かっていない様子の男二人にとりあえず算段を話す事とした。


「じゃあ、ちょっと今から号泣しつつ、他人に死ぬ気で形振り構わず頼み事する練習してくれないか?」


「「………」」


 顔を見合わせた大の男達はどうやら完全に何が何やら分からない様子で唖然としていた。


「それとパシフィカにも頑張ってもらう事になる。百合音には今からかなり色々やってもらうぞ。聞く事もかなりある。もうあんたらに退路はないんだ。もし上手くいかなかったら自分の命で責任を取るだけ……乗るか?」


「パシフィカは乗ったのよ♪」


 少女が暢気過ぎる笑顔で無邪気に何故か抱き締めてくる。


「?!」


 どうしてか。

 サナリがその様子に驚き、こちらを半眼で睨んでいた。


「縁殿は本当に面白いでござるなぁ。某も暇ではないが、貸しは沢山作っておくに越した事はない故。まぁ、やるでござるよ」


「なら、始めよう。分が悪い博打かどうかはこれから話す事をよく聞いて、各自で判断してくれ」


 そうして、明日に向けての作戦会議は更けていく。


 少女が笑っていて良い明日の為なら、死の危険程度は許容しよう。


 それくらいは傍らの少女に自分からも何かを返したいとそう思えた。

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