第12話 追記。生き人形について。

 すみません。前回で完結だったのですが、思い出したエピソードがあるので、書きますね。

 稲川淳二さんのカセットテープで、聞くと悪い事が起きるという物があることを、山口敏太郎さんの話で知りました。そのカセットテープをお寺に預ける人も居るとのこと。

 私の話は、カセットテープではありませんが、稲川淳二さんに関係のある事です。稲川淳二さんの有名な話で「生き人形」というのがあります。この話に関して実際にあったという、様々なエピソードは、ここでは触れません。

 この稲川淳二さんの「生き人形」を、ホラー漫画の大御所、永久保貴一さんが漫画にしています。今回は、その漫画を読んだときの、私の実話。

 永久保貴一さんが稲川淳二さんの「生き人形」を漫画にした、「生き人形」「続生き人形 完全版」というコミックを続けて読みました。今から、数年前の話です。

「生き人形」は、稲川淳二さんの話を漫画にしたものですが、「続生き人形 完全版」はその後日談で、永久保貴一さんの体験談を綴ってます。

 私はある日の午後、その2冊を続けて読みました。読みながら、CDを聞いてました。今ではウォークマンを使ってますが、当時の私は、CDやMDでした。世間では、すでにiPodの時代ですが、私は遅れていたのです。

 CDを聞きつつ読み、CDを交換しようと、「生き人形」を読むのを一時的にやめて、CDデッキに手を伸ばしました。私の部屋は物が多く、ほとんどが本ですが、それが山のように積んであって、CDデッキの前にもあります。

 そのため、CDを交換するためには、本の山にぶつからないように、まず片手をCDデッキの近くのカラーボックスについて、全体重をそこに預けて、本の山の上からCDデッキに手を伸ばします。

 上手く説明できませんが、本の山を越えて、向こう側のCDデッキを触るためには、そのままだとバランスを崩してしまうため、まずカラーボックスに片手をついて全体重を預け、空いた方の手で作業します。

 ところが、いつもはうまくいくし、失敗したこともない慣れた作業なのに、その日はバランスを崩して倒れ、本の山を崩しただけでなく、片手の手首から下に傷を負い、血が出ました。

 とっさに「生き人形」を読んでるせいではないかと、そういう考えが頭をよぎりました。しかし、そんな事で「生き人形」を読むのをやめる私では、ありません。傷の手当てをして、また「生き人形」を読み続けました。

 のどが乾いた私は、いつも飲んでる健康茶を飲むことにしました。いつもホットで飲んでいて、ステンレスボトルに入れてあります。それをマグカップに注いで飲みました。

 生臭い。いつも美味しい健康茶が、なぜか生臭いのです。いつもと同じように作って、いつものマグカップで飲んでるのに、美味しいはずの健康茶が、とても飲めたもんじゃない。

 永久保貴一さんの話に、怖い話をするときに日本酒を置いておくと、味が悪くなるというような話がありましたが、まさにそんな感じです。

 そして今度は、急に咳が出始め、私は激しく咳き込みました。苦しいぐらいに咳がでました。しばらく咳が止まらないのです。 

 さすがに気味が悪く、インセンスを焚きました。そして「生き人形」を読むことは続行。怖い話が大好きの私ですから、気味が悪くても、漫画を読むのはやめません。

 すると今度は、庭で飼い犬が鳴き出しました。まだ昼で散歩の時間でもなく、いつもなら鳴かない時間です。犬の様子を見たかったのですが、私はインセンスが気になりました。

 ケガをしたり、健康茶が生臭かったり、嫌な事が起こっているので、インセンスから目を離すと、火事にでもなるのではないかと、不安だったんです。

 それでも犬がやかましくて、庭に行きました。軽く犬を庭散歩させてやり、家に戻ろうとすると、犬がうなりながら、私の足首に両脚を回して、私を引き止めようとするのです。まるで、私に部屋に戻って「生き人形」を読むのは止めておけとでも言うように。考えすぎでしょうか。

 部屋に戻ると、インセンスはまだ燃えていました。火事になることもなく、部屋を浄化してくれていました。たぶん乳香かサンダルウッド、もしくはミルラなどの儀式での浄化にも使うインセンスだったはずです。インセンスは数種類を常備してますので。

 その後は、何事もなく「生き人形」「続生き人形 完全版」を読み終える事ができました。しかし、漫画を読んで、不幸が起こると言うことは、あり得るのでしょうか? 単なる偶然でしょうか? 私は「生き人形」の話は、読むだけでも、なんらかの影響が有るのではないかと思ってしまいます。

 最後に、アマゾンで「生人形」を検索したら、アダルトDVDがたくさんヒットしました。「生き人形」と「ひらがなを入れて」検索しないとダメなようです(笑)。

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