12月2日 日本人宇宙飛行記念日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年12月2日は『日本人宇宙飛行記念日』である。
その名の通り、今日は1990年のこの日に、日本人が初めてソ連のソユーズTM11号にのり宇宙飛行に成功した日なのだが、その人物が誰あったか諸君らはご存じだろうか。
毛利衛? 向井千秋?
いや違う。
その人物は宇宙飛行士ではなく、民間人であるTBS社員の秋山豊寛であったのだ。
秋山はTBSの創立40周年事業で宇宙にジャーナリストを送る「宇宙特派員計画」として旧ソ連のミール宇宙ステーションに派遣されていた。
勿論いきなり搭乗したわけではなく、1989年10月から約一年、ソ連のモスクワ郊外の宇宙飛行士訓練センターで訓練はしていたが。
訓練をはじめとする様々な活動はテレビ番組「日本人初! 宇宙へ」で放送された。
JAXAが募集した宇宙飛行士は2008年に国際宇宙ステーションの搭乗宇宙飛行士候補者を募集したのが最後であり、その時の倍率は321倍。約千人に三名のみと恐ろしく狭き門であった。
さらにそこから宇宙に行くまでの訓練を経て、更に更にその中から選別していくわけではあるが、宇宙にいくのに特別な身体能力や技術が本当に必要なのかと言われればそうでもない。多額の費用をかけ、送り出す一人なのだから、一番優秀な人間を選び抜きたいといった事情である。
何時の日か、誰でも気軽に宇宙旅行が出来る。そんな時代が死ぬまでには来て欲しいと切に思った一日である。
今日は日本人宇宙飛行記念日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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