7月31日 通勤電車に冷房が入った日

 やあやあ諸君。

 私の名は塚本。塚本ジュリエッタと申す者だ。


 諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。

 私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。




 7月も今日で終わり。明日から地獄の八月が始まろうとしている。本日2017年7月31日は「通勤電車に冷房が入った日」である。


 日本で初めて通勤電車に冷房が入ったのは、1970年の山手線の事であった。

 これだけ毎日暑いと会社に行くのも憂鬱になってくる。連日満員の山手線で冷房が効いてなかったらと考えただけで出勤拒否を起こしそうだ。


 私は自室でも冷房の設定温度は最低の18℃に設定しているが、近年クールビズと言った取り組みでエアコンの設定温度を弱めにしている車両を見かける。知らずに乗車してしまうとちょっと損した気分になる車両だ。それでも冷え性を持ちやすい女性の場合はこちらの車両はありがたい存在なのかもしれないが。


 ちなみに普通の車両は26℃設定。弱冷房車は28℃に設定されているそうだ。たった2℃の違いとは言え、体感してみるとあまりにその差は大きい。設定温度24℃の強冷房車が現れてくれることを切に願っている。




 今日は通勤電車に冷房が入った日、特別な一日である。

 我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。

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