3月7日 サウナ健康の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
美肌効果。デトックス効果。安眠効果に冷え性の改善、さらには心身のリフレッシュ。風呂は命の洗濯ならば、サウナは心の洗濯である。本日、2017年3月7日は『サウナ健康の日』だ。
サウナ健康の日は、日本サウナ協会により37《サウナ》の語呂合わせの元、1984年に制定された一日である。今や温浴施設には欠かせない存在となったサウナであるが、その発祥は1000年もの歴史を持つフィンランドの蒸し風呂であったと言われる。
日本のサウナの大半は乾式、つまりは室内を乾燥させた状態であるが、対して本場フィンランドのサウナは湿式である。日本でも、ロウリュサウナと呼ばれ人気を得ているこのサウナ。中には、店員が水蒸気を大量に発生させ、それをタオルで扇ぎ、利用客に熱風を吹きかけ体感温度を一気に上げるパフォーマンスをするところもある。
健康にいいとされるサウナではあるが、入り方を間違えると命を脅かす危険がある事も事実である。熱中症、やけど、血圧上昇。サウナを利用する時は自分の体と相談し、無理のない範囲での入浴を心がけなければならない。泥酔時や体調不良時、あるいは心疾患などの持病を持つ人にとってはかなり危険な入浴となりえるのだ。
もう一つ、男性諸君はサウナに入るときに注意する事がある。サウナに入る時は全裸になる事が基本となるが、そうなれば諸君らの肉体を守るものは防御力2程度のタオル一枚のみとなる。大抵の諸君らは同性の裸など見たくもないだろうが、その筋の人からすればサウナは肉池肉林、ライオンの目の前にうさぎがタオルを片手に近づいてきているようなものである。
実際某所には、ハッテン銭湯と呼ばれるゲイが集う銭湯も存在する。彼らは目印として、ロッカーキーを足首に巻きつけているらしいが、もしその気がないのなら、ちゃんとキーを手首に巻き、始めていく銭湯は己の純潔を犯す心配がないか調べてから利用する事をお勧めする。さもなければ、サウナで健康的な汗をかく前に、恐怖から冷や汗をかく羽目になるだろう。
今日はサウナ健康の日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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