第595話雪高うふりて

清少納言先生:今日は雪が高く降り積もった日のお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


雪が高く降り積もっていて、今もまだ降りやまない中で、五位や四位の者も、また肌の色つやが美しい若い君達が、袍の色合いが格別に美麗、革の帯の痕がついたものを、宿直姿の袴の中に、たくしこんでいます。

紫の指貫も、純白の雪の白に対して、冴えて引き立っています。

濃さがまさったものを着て、衵が紅でない場合も、人目をひきつけるような山吹色の衵を袴から出して、傘をさしているのですが、風が強く吹き、横から雪を吹き付けるので、傘を少し傾けて歩いてきます。

その深沓や半靴などのはばきまで、雪がとてもたくさん白くかかっている様子ほど、冬らしく見え、心がひかれるものはありません。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :純白の雪に対して、鮮やかな御衣裳の色彩が格別に映えるのですね。

清少納言先生:その通り、まさに冬の一級品の風物詩の一つです。


※まさに雪が大降りにならないと、みられない風景。

 それを楽しむ感性が、うらやましい。


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