第584話社は(4)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
さて、この中将は本当に親孝行な息子だったのです。
「遠く離れた場所に住まわせるようなことなどは、いたしません。一日に一度も顔を見ないなどということはできないでしょう」と言い、世間には隠して家の床下に穴を掘って部屋をこしらえて、両親をそこに隠れ住まわせ、中将自らお世話をするのです。
そして、近隣の人々にも、朝廷にも
「私の両親は何処かに行ってしまいました、姿を見せなくなりました」と知らせているのです。
そもそも、どうしてこのような禁令が必要となったのでしょうか。
家の中に籠って、ほぼ外出をしないような老いた親たちのことまで、神経を尖らせなくてもよいものを、本当に嫌になる世の中だったのです。
清少納言先生:はい、そこまで。
舞夢 :なかなかの孝行息子にして、知恵者ですね。
清少納言先生:そうですね、まだまだ話の続きがあります。
舞夢 :はい、楽しみです。
※清少納言「枕草子」にしては珍しい説話。
※社は(5)に続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます