第578話御乳母の大輔の命婦
清少納言先生:今日は定子様の御乳母様の日向下りの時のお話です。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
御乳母の大輔の命婦が日向に下ることとなり、中宮様が賜る扇などの中に、扇の片面には太陽の光が素晴らしくうららかにさしている地方の大きな建物を多く描き、反対の片面には都のそれとわかる場所に激しく雨が降り注いでいる様子を描き、
「あかねさす 日に向ひても 思ひ出よ 都は晴れぬ ながめすらんと」
と、中宮様御自らお書きになられたものがありました。
それが本当に想いが深く感じられたのですが、御乳母としても中宮様を都に残して旅立つには、かなり戸惑ったのだと思われます。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :長らく親しんだ御乳母様と別れるのですから、中宮様も御乳母様も辛いですよね。
清少納言先生:いかに裕福な地方の館といっても、都と日向ではかなり遠いですし。
舞夢 :御乳母の裕福で平安を祈る気持ちと、自らの寂しさですね。
中宮様のお心のやさしさが、つたわってきます。
※心にしみいる話を思った。
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