第571話よろづのことよりも(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


祭り見物のために桟敷が設けられるのですが、その近くに車を停めて見物をするのは、本当に面白いのです。

殿上人が私の車に何やら話しかけて来たり、蔵人所の前駆の者たちに水飯をご馳走するとまで言って来たので、桟敷の階段近くまで前駆の者たちが車を引き寄せます。

そういう時に、評判の高い人がいると、雑色たちが喜んで近づいてきて馬の口を取るなどして、好ましいのです。

ただ、世間的には無名の人の場合は、見向きもされずに、可哀想なくらいになります。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :偉い人の近くに車を寄せると、何かと得するのですね。

清少納言先生:これも、日ごろのお付き合いです。

舞夢    :暑い時の水飯も、美味しそうですね。

清少納言先生:食べたことないの?

舞夢    :現代では、あまり聞きません。


※忘れられた水飯、一度試してみようと思う。

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