第542話笛は(3)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
とにかく嫌な音なので、間近では聞きたくありません。
その上、下手に吹かれると、本当に腹が立ってくるものですが、臨時の祭りの日などに、まだ帝の御前に出ない時間に、物陰で横笛の素晴らしい音が聞こえてきて、これは素晴らしいと思って聞いていると、その曲の途中から誰かが篳篥を吹いて音を加える場合があるのです。
その瞬間などは、本当に素晴らしい雰囲気になります。
かなり立派な髪の毛を持った人であっても、その毛が全て逆立ってしまうほどの、すごい気持ちになるのです。
そして、そのまま和琴や横笛に合わせて、歩み出るなどは、すごく風情があるのです。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :篳篥のような特殊の音色を出す楽器でも、その時によっては、すごい雰囲気になるのですね。
清少納言先生:音が鋭いだけに、その場をキュッと引き締める効果がありますし。
舞夢 :古代から神事に使われてきたという、来歴もありますしね。
清少納言先生:ほんと背筋がブルッと震えるくらいの感覚です。
舞夢 :ソロで聞くよりは、アンサンブルで聞いたほうが、魅力がある楽器と思います。
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