第517話心にくきもの(1)

清少納言先生:今日は、心にくきもののお話です。

舞夢    :了解しました。


心にくきもの。

物越しであるけれど、とても宮仕えをする人がするとは思えないような、小さくて雰囲気を感じさせる、手を叩く音が聞こえてきました。

若い声で、応じている様子、静かな衣摺れの音が聞こえて、近寄ってくると思われます。

何かの陰や、襖越しに聞こえてくるのは、おそらく食事の音、箸や匙を使う音が混じっているのは、おそらく仲良く食事をしているのでしょう、心がひかれます。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :確かに、いい雰囲気です。

清少納言先生:奥ゆかしいとか、はっきりと聞こえない音だけれど、それにも風情があるのです。

舞夢    :大人の感性ですね、とても素敵です。

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