第512話宮仕え人のもとに来などする男の
清少納言先生:今日は、男女の食事のお話です。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
宮仕えをしている女房の部屋に通ってくる男が、その女の部屋で食事をするということは、とても恥ずかしいことと思うのです。
それと、男に食べさせてしまう女にも、本当に腹が立ちます。
男にしても、自分の好いた女が
「それでも、やはり召し上がって」
と、気持ちをこめてすすめてくるので、それを嫌がるように口をふさいだり、顔をそむけたりすることもできないので、否応無しに食べているのではないでしょうか。
男が、かなり酩酊状態で、とんでもなく夜が更けてから泊まりに来たとしても、私は絶対に湯漬けでさえ、食べさせることはしないでしょう。
それで、男に気が利かない女と思われてしまって、その後男が通ってこなくても、それはそれでかまいません。
ただ、女が里に下がっている時に、奥の方から、配慮して食事を整えて出す場合は、仕方がないと思います。
それでも、そういう場合でも、見苦しいことには変わりがありません。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :かなり厳しいご指摘と思います。
清少納言先生:特に食べる姿を他人に見られるのは、無神経と思われていた時代です。その中で、宮にいる場合と、里にいる場合では、多少違うけれど、それでもあまり好ましいことではないのです。
舞夢 :確かに時代の違いを感じさせてもらう一文と思います。
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