第445話弘徽殿とは閑院の左大将の女御ぞを聞ゆる(3)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


私(清少納言)は、

「あら、どうしてそんな事を言われるのか、理由がわかりません」

「いったい、どのような怨まれるようなことを申したのでしょうか、貴方様のお耳障りになるようなことは、何も申してはおりませんが」

と答えて、近くに座っていた女房を揺さぶってみると、その女房も

「気にするようなことは、何もおっしゃっておりませんね、それでも、あれほどにお怒りとなるような理由があるのではないでしょうか」

と、声を出して笑っています。

源の中将は、その女房に対しても

「このようなことを言われるのも、清少納言のさしがねなのでしょう」

と、ますます不機嫌な様子です。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :源の中将様も、かなりなご立腹の様子ですね。

清少納言先生:そもそも、女房たちの会話についてこれていません。ご自身を過大評価されていて、少しでも皮肉を言われると、ご立腹なさるのです。

舞夢    :やはり、実は清少納言先生に好感を持っていたのに、思いが通じずなんでしょうかね。

清少納言先生:まあ、私には興味がないの、あの人って。


弘徽殿とは、閑院の左大将の女御ぞを聞ゆる(4)に続く。

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