第444話弘徽殿とは閑院の左大将の女御をぞ聞ゆる(2)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


女房たちは、源の中将宣方の言葉を聞いて

「言われる通りでございますねえ」などと頷いているのですが、

私(清少納言)は

「本当にそうですねえ、男性というものは『うち臥し』のようなお休みなさる場所があるのが好ましいのですね、そのような『うち臥し』様のもとへは、途切れなくお通いのようなので」

と、声をかけます。

すると、源の中将宣方は、とんでもなく余計なことを言ったとして

「清少納言様には、もう何も一言もお話したくない、私のお味方と信じていたのに、昔からに人々の噂をうのみにして、中宮様よりは『うち臥し』の左京のところへ通いつめていると、強く思い込まれているようです」

などと、目くじらをたてて、文句を言ってこられます。



弘徽殿とは閑院の左大将の女御をぞ聞ゆる(3)に続く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る