第427話故殿の御服の頃(1)
清少納言先生:今日から、亡き関白道隆殿の服喪の時のお話になります。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
亡き関白道隆殿の御服に喪している頃で、六月の晦日に大赦をすることになり、中宮様もご退出なされるのですが、いつもの職の御曹司の場合は方角に難があるとされて、太政官の役所の朝所にお出でになられました。
しかし、何分、その夜は本当に蒸し暑く、そのうえ何ともならない暗闇で、全く様子がわからず、ただただ狭いだけで、こういう場所で過ごすことができるのだろうかと不安に思いながら、夜を過ごしました。
清少納言先生:はい、そこまで。
舞夢 :故関白道隆殿は、中宮様のお父上なので、服喪の期間は一年ですね。
清少納言先生:はい、お亡くなりになられたのが、長徳元年(995)の四月十日でしたから、その年の六月になります。
舞夢 :大祓は六月と十二月の晦日ですね。
清少納言先生:普通は六月を六月祓、十二月を大祓としますが、中身は同じです。
舞夢 :宮の司は、太政官庁ですね。
清少納言先生:はい、本来は上達部が朝食を摂る場所で、宴会に使うこともあります。何しろ石の床なので、生活できるような場所ではありません。
故殿の御服の頃(2)に続く。
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