第416話うらやましげなるもの(1)

清少納言先生:今日はうらやましく思えるものについてのお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


うらやましく思えるもの。

経を習おうと思い立って習い始めるけれど、なかなか上達せずに忘れてしまうことが多い。

繰り返して同じところを何度も読んでいる時に、法師であれば当然なのだけど、他の普通の男や女がスラスラと何の滞りもなく読んでいるのを耳にすると、いつになったらあの人達のように覚えられるのだろうかと、うらやましく思える。

体調が悪くて少し横になっている時に、他の人が笑ったり話をしたり、何の差し障りもなく歩き回っているのは、それこそ本当にうらやましく思えます。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :これも、その通りですね、よくわかります。

清少納言先生:なかなか、心では思っても、どうにもならない時があるのです。


うらやましげなるもの(2)に続く。


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