第404話うつくしきもの(3)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


本当に色白で丸々とした二歳ぐらいの子供が、二藍に染めた薄い着物を着ているのだけれど、何しろ着物のほうが長めなのでタスキを結んで這ってくる。

また、着るものが短めで、袖が広がったままであちこち動き回るのも、全て可愛らしい。

八歳から、九歳、十歳くらいの男の子が、子供の声で、書物を読んでいる様子も可愛らしい。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :二藍ですから、赤みを帯びた紫ですね。

清少納言先生:藍と紅花の交ぜ染になります。

舞夢    :男の子が読んでいる書物とは?

清少納言先生:主に漢籍です。六歳ぐらいから漢籍の素読を始めます。


六歳では難しい漢字もあると思うけれど、当時の貴族社会もなかなか教育熱心である。

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