第401話胸つぶるるもの(2)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


普段とは異なる場所で、ほとんど他人には知られていない心に秘めている恋人の声を聞いてしまった時は当たり前のことで、他の人たちが、その恋人の話をしているのを耳にはさんだ時も、特にドキッとします。

本当に大嫌いな人が近づいてきた時も、同じようにドキッとします。

説明は難しいけれど不思議に痛い思いをするのは、胸です。

初めて通ってきた人からの後朝の文がなかなか届かず時間が経ってから届くのは、自分のことだけではなく、他人のことであってもドキドキしてしまいます。

愛人からの手紙を取次の者が、持ってきて渡してくれた時も、その内容が気になってドキドキします。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :これもわかりやすいですね。

清少納言先生:舞夢君の時代は後朝の文はあるの?

舞夢    :全然、ありません。通婚でもないので。

清少納言先生:そうなるとドキドキもないですね。

舞夢    :メールかなあ、そうなると。


確かに来るはずの手紙が、なかなか届かない場合は、特に待つ身は辛いのだと思う。

嫌われたのか、もう二度と来ないのか、なかなか思うことが増えるのだろう。

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