第344話二月、宮の司に
清少納言先生:今日は二月の宮の司で行われる儀式のお話です。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
二月に宮の司において、定考という儀式が行われるようです。
さて、その理由はどんな理由なのでしょうか。
孔子像などを飾って行われるということです。
その際には、帝や中宮様に対して、「聡明」というもので不思議な形をした物を、土器に盛って差し上げるとのことです。
清少納言先生:はい、ご苦労様です。
舞夢 :宮の司は、太政官の官舎ですね。
清少納言先生:本当は八月でした。列見と勘違いしていました。
舞夢 :列見が二月で、叙位をする六位以下の官吏を太政官に集めての任命式ですね。
清少納言先生:定考は八月十一日に太政官で六位以下の官吏の昇進を決める公事です。
舞夢 :確かに似ていますね。
清少納言先生:「聡明」というのは、「せきてん」という儒教の行事で紛らわしくてね、二月と八月にも孔子十哲の絵も飾ります。
舞夢 :ところで不思議な形のものとは?
清少納言先生:「せきてん」の折りの供物で、「大鹿、小鹿、豚で臓物を含めて」と「兎等」もあったようです。臭みもあるかな。
仏教行事、神事もあるけれど、儒教行事もあったようだ。
それにしても、臓物までというのは、日本人の感覚では不思議なものになる。
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