第317話正月に寺にこもりたるは(10)

このように、お寺に籠もる、あるいは普段出かけないような所に出かける場合は、いつも召し使っている者だけと同行する場合は、その外出も面白くないのです。

やはり、同じ程度の身分の人で、気が合う人、楽しいことも憎らしいことも、様々に話し合える人を、最低でも一人か二人、できれば数多く誘って出かけたいものです。

召し使うものの中にも、話し相手として十分な者もいるけれど、連れていく気持ちが起こらないのは、やはり新鮮味がないということだと思います。

それは、男性でも同じようです。

あえて同行者を探し、誘いの声をあちらこちらにかけているようです。


清少納言先生:はい、お疲れ様でした。

舞夢    :全体的に、すごくわかりやすかたです。

清少納言先生:正月の参籠からはじめたけれど、今の時代はそういうことは?

舞夢    :ほとんど聞きません。

清少納言先生:そんなものかなあ。


時代が違うといえば、それまで。

ないものはないとしか、答えようがないけれど、話全体が堅苦しくなく、温かみを感じていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る