第277話淑景舎、東宮に(5)
桜の汗袗、下に重ねた袿の萌黄や紅梅などの色あいは素晴らしく綺麗です。
汗袗を裾長に引いて御手水を取り次いでさしあげるのですが、本当に若々しい美しさには、心がひかれます。
織物の唐衣を御簾の下から出すようにして、相尹の馬の頭の娘の少将の君や北野の宰相の娘などが廊の近くにいます。
綺麗だなあと感心していると、こちらの中宮様の御手水は、当番の采女が、青裾濃の裳、唐衣、裙帯、頒布などを身に着けて、顔は白粉を塗って本当に真っ白にして、下仕えの女たちが取り次いで差し上げる時、まるで朝廷の習慣通りで唐風にも感じられて大変面白い。
淑景舎、東宮に(6)に続く。
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