第243話口をしきもの(1)

清少納言先生:今日から、口をしきものの話になります。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


悔しい思いをするもの。

五節の舞の日や御仏名の法会の日に、雪が降るのではなく、空が暗くなるほど雨が降るような時。

節会の時に、避けることができない帝の物忌みが重なった時。

そういう準備をしていたのにも関わらず、待ち望んでいたのにも関わらず、諸事情により、突然中止になった場合。

管弦の遊びを催すという話になり、それを見せたく思い、人を呼びに行ったのに、来ない時は、本当に悔しい思いをする。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :これも、よくわかります。

清少納言先生:楽しみにしていたことが、突然中止になるとね。

舞夢    :なかなか、思うようにはいきませね。

清少納言先生:はい、複雑です、特に内裏の中は。


※御仏名:十二月二十日の前後、朝廷で行われる節日の集会。

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