第195話里にまかでたるに(6)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
則光が
「なお契り聞こえしかたは」と言って届けさせた手紙にへの返事として
「くづれよる 妹背の山の 中なれば さらに吉野の 河とだに見じ」
(山が崩れて連なっていた妹背の山のために、吉野川が姿を消してしまったように、今はお互いも疎遠となりました、思い出してくれるとかもないことでしょう)
と返しました。
則光は、言葉の通り、歌を見ることもないのでしょう、返事もありません。
そういう経緯があって、その後、則光はと遠江の介という官位を得て、田舎に下っていきました。
結局、嫌い合ったまま、二人の関係は終わりました。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :都会で中宮様のところで働きたい清少納言先生と、地方で暮らすのも苦にせず、和歌などには関心がさほどなお則光様とは、所詮生き方が違うんでしょうね。
清少納言先生:嫌な性格と言われるのかな、私って。
舞夢 :それは生き方なんで、そうは思いません。
お互いに合わない生活をしても、苦労するだけ。
仕方がない話だと思う。
清少納言先生の寂しげな顔が気になるけれど。
その思いがなければ、こんな文は残さないはず。
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