第153話懸想人にて来るは(2)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
そして、そんなに目立つような言葉とか態度に出して、不満を表すことが出来ないのか、「ああ・・・」と大声を出す従者。
おそらく「下行く水の歌の心持ちなのかな」と、お気の毒に思う。
立蔀や透垣の周りで「雨が降りそう」などと、皮肉たっぷりに聞こえよがしに言うのは、気に入らない。
かなりな高官の従者なら、そんなことはしない。
身分の高い貴族の子息の供人は、悪くまではない態度。
それ以下の身分の者の従者は、ろくな者がいない。
恥ずかしくないような人物を家司の中から選んで、連れ歩くべきだと思います。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :大変わかりやすい話ですが、「下行く水・・・」とは?
清少納言先生:「心には下行く水のわき返り言わで思ふぞ言ふにまされる」言葉にするより、しないほうが本当の気持がわかる。まあ、態度に表すということかな。
舞夢 :待つ身の辛さでしょうけれど。
清少納言先生:でも、それが仕事なんですから。
どんな時代でも、しつけが出来ていない部下がいるもの。
そういう部下しかもたない上司も、指導力を問われるところか。
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