第128話河は
清少納言先生:今日は河の話です。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
河は飛鳥川を最初にあげたい。
昔からの歌にも詠まれているように、淵瀬の変化も定まらないと聞くと、どのような河なのか、考えてしまう。
大井河、音無川、七瀬川、いろいろと考えさせられる名前の付け方と思う。
その聞き耳の対象まで、興味を持ってしまう。
玉星川、細谷川、五貫川、沢田川は催馬楽からの名を付けたのだと思う。
名取川は、どんな噂を立てられたのか、聞いてみたいものだ。
吉野河、天の河原というと、「たなばたつめに宿借りらん」と在原業平が詠んだことを思うと、心がひかれます。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :飛鳥川は、飛鳥を流れる川で「世の中は 何か常なる 飛鳥川 昨日の淵ぞ 今日は瀬になる」からでしょうか。古今の歌ですよね。
清少納言先生:はい、詠み人知らずですが、好きな歌です、本当に淵瀬というか深い瀬かもしれません。
舞夢 :大井河は、駿河ではなく京の大井河ですね。
清少納言先生:はい、その通り。音無川は「音無しの 川とぞつひに 流れ出る 言わで物思ふ 人の涙は」と言う私の父清原元輔の歌からです。
舞夢 :七瀬川がよくわかりませんが、人形流しの「七瀬の祓い」と関係ありますか?
清少納言先生:はい、帝の無事を祈りまして、玉体を撫でた人形を流します。河合、一条、土御門、近衛御門、中の御門、大炊の御門、二条の末の七ヶ所からです。
舞夢 :耳敏川はどういうことでしょうか?
清少納言先生:はい、「百敷の 大宮近き 耳敏川 流れて君を 聞きわたるかな」と平安京の中の川で、祓えの場でした。
舞夢 :玉星川は東北ですか?
清少納言先生:はい「みちのくの 玉星川の たまさかに 流れあふ瀬や あるとこそ待て」からです。
舞夢 :細谷川は催馬楽の「まがねふく 吉備の中山 帯にせる 細谷川の 音のさやけき」からですね。
清少納言先生:はい、ご名答。五貫川は「席田の 席田の 五貫川に や 住む弦の 千年をかねてぞ 遊びあへる ・・・」です。
清少納言先生の歌の説明が延々と続いた。
様々な和歌や催馬楽から名付けられた川に興味を持ったようだ。
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