第110話職の御曹司の(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


頭の弁が、「目が縦に並んだようについていて、眉が額の上の方に寄って生えていて、鼻が曲がったような不細工な女であっても、口元が可愛らしいとか、あごの下から首にかけてすっきりしていて、声のきれいな人は好みですね」そんなことを言いながら、「顔が憎らしい人は、心が浮き立たない」そんなことばかりおっしゃるのです。

それに加えて、あごが尖っていて、可愛げもない人のことは、敵に思っても当たり前なほどなのに、嫌って中宮様にまで、そんなことをお言いになる。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :まあ、すごい表現です。

清少納言先生:頭の弁は、言いたい放題ですが、面白いのです。

舞夢    :なかなか、ツッコミどころがありそうなお方ですね。


草紙とはいえ、そこまで書かれるのも、お互いに信頼している証だと思う。

古代人の肉声が聞こえるようで、本当に面白い記述と感じる。

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