第108話職の御曹司の(2)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


頭の弁(行成様)は、他人の目や評判を、ことさら気にして、特別に何もすることはなく、自然体にしているだけと、他の人は皆そう捉えているのですが、私としては、彼の心の奥までわかっているので、中宮様には「行成様は、とても素敵なお方です」と申し上げています。

中宮様も、私の申し上げる通り、ご理解されているようです。

頭の弁は常々、「女というものは、自分を好いてくれる相手のために、身なりを整える」、「男は知己の者のために命を惜しまない」と、私が言うようなことを言いながら、私の思いも深くわかっていらっしゃいます。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :とにかく行成様は、特別のお方だということですね。

清少納言先生:浅く見るとわからないけれどね。

舞夢    :清少納言先生と、深い話が出来るということは、すごいものです。


歴史に残る清少納言先生と藤原行成の関係である。

今後の話が本当に興味深い。

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