第41話にくきもの(3)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :はい、今日の部分は面白そうです。


何の取り柄もない人が、含み笑いなどをして、何かを自慢げに話している時。

火鉢や囲炉裏の火に、手の平や甲をかわるがわる押し伸べたりして暖めている人。

まあ、気持ちが若い人は、そんなことはしませんよ。

年寄りじみた人に限って、火鉢の端に足まで上げて、ぶつぶついいながら足を押し擦ったりするのでしょう。

そんな人はね、わざわざ他人の場所に来て、最初に座る場所を扇でバタバタあおいで、塵芥を吹き飛ばし、座ることもしないでフラフラしている。

普通なら前に出しておく狩衣の前を、身体の下に巻き込むようにして座る。

こういうみっともないことは、身分の低いものがすると思っていたんだけど、少しはましな身分の式部の大夫になった人まで、やっている。


清少納言先生:そうやって笑って訳さないでください。

舞夢    :面白かったです(笑)

清少納言先生:それは、はた目には面白いでしょうね。

舞夢    :おそらく実体験ですね、先生の。

清少納言先生:ほんと、呆れた人がいたのよ・・・


清少納言先生の打ち明け話が、その後、長々と続いた。

聴いている立場としては、かなり面白い話、どうでもいい話といえばそうなるのだけど・・・

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