第30話すさまじきもの(3)

清少納言先生:はい、今日も続きですね。

舞夢    :了解です。


また、必ず来てくれるはずの人に、迎えまでだして待っていると、車の近づく音がするので、「いらっしゃったようです」と思って、家の者たちが出迎えようとすると、車宿りに、どんどん車を引き入れ轅(ながえ)を音を立てておろしてしまう。

「どうしたのですか?」と聞くと、「今日は他所にお出かけだそうで、こちらにはこられないそうです」と答えて、牛だけを引きだして行ってしまう。

こういうのも、興ざめです。


清少納言先生:はい、そこまでで、けっこうです。

舞夢    :今でいう「ドタキャン」ですね。

清少納言先生:ほんと、準備もしっかりしてあるのに、がっかり。

舞夢    :よくわかります。

清少納言先生:舞夢君はドタキャンの経験は?

舞夢    :ないです、先生は?

清少納言先生:それはないなあ、今まででわかるでしょ?

舞夢    :筋はキッチリ通しますしね。


清少納言は、ニコッと笑って姿を消した。

わかりやすくて、けっこう、爽やかなお人柄です。

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