THE MORNING GLOW. 或いは、暁のゼクスヴァン

作者 藤井機斎

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★★★ Excellent!!!

一見読みづらいような印象を受ける文章です。

ところが熟読すると、改行、文字数、空白、セリフの書き方、など様々な点で読者への配慮がなされています。

また、難解な漢字とルビの組み合わせは、読者の脳裏に様々な映像や音響を蘇らせる効果を持っています。

これは著者が漢字の本質を理解している証拠です。

漢字が元来、絵であったことを知らない人はいないでしょう。またその漢字にルビを振ることによって漢字という絵に、ルビという音声が付くのだとの指摘は、ある著名な脳科学者の指摘するところです。

特筆すべきは、吸血機(機械のようなもの)と主人公が一体化する場面です。著者がどのようなイメージで執筆をしたのか分かりませんが、私には前述の漢字・ルビ効果のおかげで二つの生物が有機的に融合するような印象を受けました。

万人向けの作品ではないかもしれませんが、あらゆる点で優れた作品です。

一読すれば、読者は文字と文章の持つ可能性に蒙を啓かれると思います。

★★★ Excellent!!!

 吸血鬼とロボットとSFが絶妙に噛み合う名作でした。
 設定の使い方がとにかく面白くて、SFギミック的にもストーリー的にも、唸らされることばかりでした。
 話の形としてもラスボスに向けて次第に次第に盛り上がる展開は読んで損は無いと感じさせるものであり、是非におすすめしたい一本です。
 ラスボス戦! めっちゃ熱いよ!

★★★ Excellent!!!

 結論から言います。この作品、超格好いい!!

 とある殺人現場から始まるこの物語。吸血鬼という人外が潜む近未来社会を舞台に、”サイバーパンク吸血鬼モノ”とでも言うべき展開が繰り広げられます。
 しかし、中には”サイバーパンクニンジャモノ”すら存在するこのご時世。
 前述の要素だけではまだ弱いかも知れませんが、それでもなお、ゼクスヴァンという作品は切れ味鋭いオリジナリティを持っています。

 それは、吸血”機”。
 吸血鬼が乗り込み、吸血鬼が操ってこそ力を発揮する20m級巨大兵器。
 人ならざる怪物が跋扈する絶対零時、吸血機は人知れず超常的なバトルを繰り広げるのです。
 作者様の高い文章力によって描き出される情景は、まさしく闇黒の近未来都市。
 痛快なロボットアクションによって繰り広げられる展開は、まさしく黄金に輝く王道。

 そこへ容赦なく、感性をビンビン揺さぶって来る厨二要素が混ぜ込まれるのです。
 だからこそ、ズルいくらいに格好いい。震えるほどに、興奮できる。

 漆黒の装甲を纏う鴉<ゼクスヴァン>
 吸血鬼殺しの吸血機<ゼクスヴァン>
 この格好良さに心打たれた者として言えるのはただ一つ、「刮目せよ!」

 吸血鬼、王道、厨二、サイバーパンク、ロボットアクション
 そのどれか一つでも気になったあなたに、お勧めの一作です。

★★★ Excellent!!!

 謎の美少女、運命の渦中の主人公、そして異形の力を体現するスーパーロボット!おぞましくも淫靡な魔の領域で、物語は加速する中で流血を強いる。そんなハイスパートロボットアクション巨編、それがゼクスヴァンです。まず、洗練されたハイレベルな文章力に注目してください。文章作法?文章分量?読みやすさ?全て保証済み、明らかに素人とは思えぬレベル…歴戦の古強者を思わせる技量は、全て作者さんの「よかったら楽しんでくれい!」という心意気のなせる技です。そして、華美で耽美な世界観が装飾された中、死闘、激闘、大乱闘!迫力のロボットバトルが、突き抜けた演出で描かれています。オススメです!

★★★ Excellent!!!

突如として真木永人(まきなジン)に襲い掛かる、吸血鬼という『恐怖』。
『恐怖』が『恐怖』を呼ぶ、おぞましくも美しい前半の展開。その展開を読むと、こちらも追われている感覚を思わせますね。

次にロボットバトルという『熱血』。分類としてはスーパーロボットであり、敵との交錯……あるいはぶつかり合いが、まさに手に汗を握っていかせる。

そして最後に起こるどんでん返し、そして未来に生きようとする『希望』。まさかこうなるとは思いもよらなかったですが、それでもいい結末になってよかったと思わせる。

この三つの異なる感情が、このゼクスヴァンで一気に味わう事が出来ます。そして途中に出たある刑事も必見かなと(笑)。

ゴシックホラーとSFロボットの融合、どうぞご覧あれ!!

★★ Very Good!!

 サイバーパンクとホラーとサスペンスとロボとダークファンタジーを足して割ったような物語で、暗くて陰惨な世界観とド派手なロボバトルシーンが印象的です。


 とはいえ読むにあたり難易度は非常に高いです。
 キャラは基本的に変態か変人か狂人しかいません。ヒロインも魅力より胡散臭さが先行しますし、主人公のジンは一見巻き込まれただけのように見えますが……

 ストーリーがかなり難解。そうでなくても難解な上、登場人物たちが中二っぽくやり取りするので余計に何が起きてるのか分かりづらいです。

 また、文体が独特でとりわけ戦闘シーンなどではかなり「崩した」演出がなされておりこのあたりは職人芸といえるでしょうか。

 これらのことから言えるのは、決して読みやすいものではない。むしろ相当読む人を選ぶほうだと感じます。
 しかしながら一度ハマってしまえば、それこそコールタールに溺れたような黒くて暗くて鉄臭くて熱いこの世界から抜け出すことはほぼ不可能といってもいいでしょう。

 覚悟のある方だけが先へ進めるこの重厚な物語を前に、一歩踏み込んでみませんか?

★★★ Excellent!!!

タイトルの通りです。

ロボものの娯楽作品で重要なことはなんでしょう?

複雑な人間関係?
緻密なメカニック描写?
それとも大規模な国家戦争や政争劇でしょうか?

もちろん人それぞれ様々な意見があるでしょうが、私はこう思います。即ち――登場するロボがクソカッコイイかどうか!!

本作の主役機であるゼクスヴァンは間違いなくかっこいいです。
クソかっこいいです。

朗々と響き渡るレクイエムが!
漆黒の闇の中を突き進み、火花散る様々な武装が!!!

全ての情景がありありとこの目に浮かび上がり、ゴシックホラー然とした地の文も世界観をこれでもかと盛り上げます!

ぜひ一度ご覧になってみてください!ゼクスヴァンの姿をその目で見たとき、あなたはこの世界から抜け出せなくなっているはずです!!