君じゃなきゃだめ。ー2ー
愛未とユキちゃんと別れると、私は和樹の教室へ。
「和樹!」
私が呼ぶと、彼は笑顔で私を見た。
「すみません。待たせました?」
「大丈夫!ユキちゃんと愛未とガールズトークしてたから」
「仲直り・・・したんですね?」
「うん。ごめんね、心配かけた」
「お気になさらず。ほら、帰りましょう」
「うん!」
和樹と私は手を繋ぎ、教室を出る。
「そうだ!本屋寄っても良い?今日欲しい漫画の発売日で」
「良いですよ。俺も本見たいですし。透子さん、どんな漫画を読まれるんですか?」
「少年漫画はわりと読むよ。立夏に借りたりして。でも、今日欲しいのは少女漫画!はちみつ。先生の新刊が出るんだ」
「はちみつ。先生?」
「私と同い年の漫画家さんなの。絵が綺麗だし、ストーリーがすごく甘くて切なくて最高なんだ。男子もかっこいいし」
「俺も読もうかな」
「えっ?和樹が?」
「はい。透子さんがキュンキュンするポイントが分かるし?」
「すでにいっぱいいっぱいだよ!和樹、やけに強引で積極的だから」
「もっと追い詰めて差し上げますよ」
「恐ろしい後輩!」
「だって、俺だけしか見れなくしたいし。透子さんは俺だけのなんだから」
少女漫画を読むよりもずっとずっとドキドキする。
和樹はずるい。
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